高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 外国人観光客がホテルの住所で「外国免許切替」、いくらなんでも緩すぎないか

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日本人が中国で運転するのはハードル高いのに

   外免切替が問題になる背景として、日本の運転免許について、日本人が高額な取得費用がかかるのに、中国人観光客が滞在先ホテルで簡単に安価で取れることがある。ちなみに、ジュネーブ条約に加盟していない中国では、国際運転免許証は有効でない。 短期滞在者・長期滞在者ともに中国で申請を行い、中国の運転免許証を取得する必要がある。これはかなりハードルが高い。

   しかも、外免切替で、実地試験の合格率は3割程度だが、筆記試験では10問の○×方式で合格率9割程度だ。さらに、短期滞在でも外免切替で実地試験が厳しいとはいえ筆記試験がやさしすぎる。日本人が中国に短期滞在でも中国免許を取得する必要があるのと差がありすぎる。こうした問題では、相互主義が原則だ。日米ではほぼ相互主義に近いが、中国とはそうなっていないのが問題だ。相互主義の観点から、中国人観光客でも外免切替を認めずに日本の通常免許を取得するようにすべきだ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。

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