宮内庁などは2025年3月11日、天皇、皇后両陛下が大阪・関西万博の開会式出席のために4月11日から12日にかけて大阪府を訪問すると発表した。
皇室と万博の関係は深く、1970年の大阪万博と2005年の愛・地球博(愛知万博)の開会式にも当時の天皇、皇后両陛下が出席している。今の天皇陛下も両万博には足を運んでおり、特に愛知万博では40以上のパビリオンをめぐっている。
愛知万博では開幕宣言のスイッチを押す
発表によると、両陛下は4月11日に全日空(ANA)の特別機で、伊丹空港経由で大阪入りする。万博シンボルの大屋根リング、日本館、大阪ヘルスケアパビリオンを視察し、関係者と懇談する。大阪市内に宿泊し、翌12日の開会式で天皇陛下が開会宣言する。式には万博の名誉総裁を務める秋篠宮さまと紀子さまも同席する。
開会式後、両陛下は国際赤十字・赤新月運動館も見学、パビリオン関係者と懇談。伊丹空港経由で、ANA特別機で帰京する。
天皇陛下は05年の愛知万博の開会式では開幕を宣言するスイッチを押したほか、1990年に大阪で開かれた国際花と緑の博覧会(花の万博)や、2008年のスペイン・サラゴサ万博に足を運んでいる。
1970年には「急流すべり」「ダイダラザウルス」「ミニレール」も
愛知万博のウェブサイトには「皇族全体で92の全パビリオンを見学されています」とある。当時の天皇、皇后両陛下は5日間、皇太子さまは9日間(うちご夫妻1日)にわたって訪問。天皇、皇后両陛下は13館、皇太子さまは40館以上を訪問している。
今の天皇陛下は、1970年の万博は4月6、7日、8月3、4、5日と計5回にわたって訪問。当時の報道で確認できるだけでも、4月はテーマ館、日本館、アメリカ館、ソ連館、インド館などを訪問。8月にはオーストラリア館、ガス・パビリオン、住友童話館、日立グループ館、電気通信館、自動車館などを回り、会場内のロープウエーや、エキスポランドの「急流すべり」「ダイダラザウルス」「ミニレール」などを楽しんだ。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)