那須川天心、世界ランク1位浮上で王座挑戦に現実味 標的とする王者は?識者が挙げた1番「相性がよい」王者

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    プロボクシングのWBOアジアパシフィックバンタム級王者・那須川天心(帝拳、26)が、WBCの最新ランキングで1位に浮上した。

  • 那須川選手(本人インスタグラムより)
    那須川選手(本人インスタグラムより)
  • 那須川選手(本人インスタグラムより)

「1番相性が悪そうなのが中谷選手でしょう」

    那須川は、2月24日に前WBO世界バンタム級王者ジェイソン・モロニー(オーストラリア、34)とノンタイトル戦を行い、判定勝利を収めた。

    モロニー戦の勝利が評価され、WBCを含む世界主要4団体が、那須川を上位にランクさせた。WBA、WBOともにいずれも2位にランクし、IBFのランキングは、13位から一気に4位に上昇した。

    現在、世界主要4団体のバンタム級王座は、すべて日本人選手が保持している。

    WBAは堤聖也(角海老宝石、29)、WBCは中谷潤人(M・T、27)、WBOは武居由樹(大橋、28)、IBFは西田凌佑(六島、28)がそれぞれ王者として君臨している。

    4団体すべての世界ランキングで上位につけ、世界タイトル戦が一気に現実味を帯びてきた那須川。陣営は、どの世界王者との対戦を見据えているのか。

    J-CASTニュースは、多くの世界タイトル戦をマッチメイクしてきたTMKジムの金平桂一郎会長(59)に分析してもらった。

    年内の世界タイトル戦が期待される那須川について、金平会長は「私の感覚では、1番相性が良いのが、武居選手だと思います。そして、1番相性が悪そうなのが中谷選手でしょう」と分析し、武居と相性がいいとした理由を次のように説明した。

「パワーは間違いなく武居選手の方がある」

    「お互いキックボクシング出身ということで、独特のリズム感、間合いがある。それが対戦相手にとってのやりにくさになるが、那須川選手はそれを感覚的に分かっている。那須川選手は、武居選手が相手ならば、精神的にプレッシャーを感じないと思います。キック時代から武居選手を知っていて、キックボクサーとして『俺の方が上だ』という感覚があるのではないでしょうか」

    那須川は、キックボクシング42戦無敗(28KO)を誇り、「神童」として人気を博した。23年2月にプロボクシングに転向し、4月にバンタム級の日本ランカーとデビュー戦を行い、6回判定勝利を飾った。

    一方の武居は、那須川同様キックボクシング出身で、元K-1スーパーバンタム級王者だ。キックボクシングの戦績は23勝(16KO)2敗で、21年3月にプロボクシングに転向した。プロボクシングでは、10戦全勝(8KO)の戦績を誇る。

    金平会長は、「武居選手もボクシングのキャリアがそれほどあるわけではない」とした上で、両者のボクシングキャリアに言及した。

    「那須川選手は、ボクシングにおいて、武居選手とキャリアの差は、それほどない。那須川選手同様に、武居選手もこれからの選手。パワーは間違いなく武居選手の方がある。ただ、那須川選手は、ボクサーとしてのさばくテクニックと、感性がある。個人的には、世界戦はまだ早いと思うが、今後のマッチメイクの展望を見ても、現実的に武居選手になるのではないでしょうか」

    4人の日本人王者が君臨するバンタム級は、世界でも注目されており、米ボクシング専門メディア「ザ・リング」(ウェブ版)によると、WBC王者・中谷とIBF王者・西田が王座統一戦を行う可能性があるという。

    キックボクシングの「神童」那須川の世界タイトル戦はどうなるのか。今後の展開に注目が集まる。

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