実家がお金持ちという子も...トー横キッズは悪なのか? 大人たちが一度見直すべき若者の闇

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「わかってほしい、寂しい」という思い

   私はトー横キッズを援護するわけではない。しかし、自分も心の隙間を埋めるために、繁華街に逃げた経験を持つ。詳しくは書けないが若干13歳にして人生は波乱万丈で、精神的に耐えられなくなってしまったのだ。当時は音楽好きが高じて、繁華街のライブハウスという居場所を見つけて入り浸ったけれども、例の場所に溜まる若者と根本はあまり変わらない。

   地べたに座っているか室内にいるかくらいの違いで、繁華街をうろつく子どもなのは立派に共通しているからだ。「わかってほしい、寂しい」、やり場のない気持ちを同世代がしないであろう遊びで埋めていた気がする。

   少年少女がわざとタブーに触れる心理は、想像以上に複雑なものだ。繁華街への出入りを繰り返す人々が減らない理由には、大人たちが作り出した家庭や社会が問題の元凶であることも多い。トー横キッズの流行は、この社会全体の闇を指すといっても過言ではないだろう。

   子どもを頭ごなしに怒るだけでは何も解決しないことを、世間の大人は理解しているのだろうか? トー横のトラブルが起きる度に本来目を向けるべき点はどこかと、つい悩んでしまう自分がいる。



【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。

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