キャップ部分に入った抹茶を振ると、作り立ての抹茶が楽しめる――。飲料メーカーの伊藤園が販売する体験型抹茶飲料「matcha LOVE」の仕組みがSNSで注目を集め、驚く声が上がっている。これは「パウダーインキャップ」という特殊な構造の商品だ。他のペットボトル入りのお茶とは違い、容器の上部がしぼんだ独特な形状になっている。
このキャップを採用する理由とは。同社広報部は2025年3月5日、自分で抹茶を作る体験や「作り立て」の抹茶の味わいをその場で楽しめることが狙いだと、J-CASTニュースの取材に説明する。
「パウダーインキャップ」に賞味期限を伸ばす効果はない
「matcha LOVE」が話題になったきっかけは、2月28日のX投稿だ。この商品の写真を紹介しながら感想を記していた。ラベルに書かれた「パウダーインキャップ」の仕組みを撮影したりしている。この投稿は3月5日時点で、8000件以上のリポスト(リツイート)を集めるなど注目を集めた。
伊藤園広報部によれば、これまで「パウダーインキャップ」を採用した商品は20製品以上だという。この仕組みを初めて採用したのは、08年6月30日に発売した「お~いお茶 お抹茶」だった。
今回話題になった投稿に対し、この仕組みには賞味期限を伸ばす効果があると指摘する声も上がっていたが、これを広報部は否定。キャップ部分の抹茶を振ると「作り立て」が楽しめたり、体験型として楽しめたりすることを狙ったものだと改めて説明している。
もともと「matcha LOVE」ブランドは北米生まれのブランドだった。今回話題になった商品は、日本に逆輸入したもので、訪日外国人旅行客(インバウンド)をメインターゲットに展開しているという。
広報部は、「正直ここまで話題になることは予想外で、大変ありがたい限りです」とコメント。海外ユーザーが SNS に投稿する場合が多かったという。「今後も、国内外問わず、多くの方に抹茶を楽しんでいただく機会を増やしていきたいと考えております」としている。