1on1ミーティング、上司・部下ともに「効果ナシ」3割 部下を成長に導く上司の3つの姿勢は/パーソル総研・児島功和さん

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上司と部下が試行錯誤しながら、「今回はいい時間だった!」と感じる時がくる

――「最初に1on1ありき」ではないということですね。最後に今回の報告で特に強調しておきたいことや、上司・部下たちに対するエールをお願いします。

児島功和さん 私は1on1について調査研究をするだけではなく、自分自身も部下として1on1を経験し、また1on1に関する実践的な講座でも学んできました。

その講座で感じたことは、「1on1は難しい!」ということです。上司も部下も練習が必要なのです。また、その講座では1on1を積極的に活用している企業の方のお話もうかがいました。その企業の方も仰っていましたが、1on1を育てていくための試行錯誤が大切なのです。

1on1は一見、簡単そう。でも、実はそうではない。1on1終了後に上司も部下もモヤモヤするのは当然だと思います。上手くいかないのは当たり前。しかし、上司も部下も、試行錯誤していくうちに「今回はいい時間だった!」と感じる時が来ると思います。

上司も部下の話を聞けなかったと感じれば、「今日はうまく話聞けなかったね」と部下に伝えてもよいのではないでしょうか。部下も「今日はうまく自分の考えたことを話せませんでした」と上司に伝えてもよいかもしれません。上司、部下のそうした率直さが互いへの信頼を育み、1on1をよりよいものにしていくはずです。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)



【プロフィール】
児島 功和(こじま・よしかず)
パーソル総合研究所シンクタンク本部研究員

2010年、東京都立大学大学院人文科学研究科教育学専攻(博士課程)単位取得満期退学。日本社会事業大学、岐阜大学、山梨学院大学の教員を経て、2023年4月より現職。

大学教員としてはキャリア教育科目の開発・担当、教養教育改革、教員を対象とした研修運営などを担当。研究者としては、主に若者の学校から職業世界への移行、大学教職員や専門学校教員のキャリアに関する調査に関わってきた。専門社会調査士。

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