ショートヘアや、セルフカットの流行もピンチに追い討ち
――なるほど。ところで、若い女性たちは市販のヘアカラーやセルフカットができる機器を使ったりして、自分でやっている(ホームケア)人が多いと聞きます。また、YouTobeやTikTokなどで美容師が便利な器具を使ってセルフカットする動画もよく見かけます。自分で簡単にできるようになったことも影響しているのではないでしょうか。
飯島大介さん 実際にその通りと思います。市販の美容機器も充実しており、簡単な調整であればセルフカットで十分、という層が増えているのは確かです。ただし、その背景には昨今の実質所得減少による家計の余裕のなさがあると考えられます。
――帝国データバンクが昨年(2024年)8月に発表した同様のリポートでは、ヘアスタイルの流行が洗髪しやすいショートカット系に移り、高いパーマネント施術が減ったと指摘していましたが、今回もそういう傾向があるでしょうか。
飯島大介さん 傾向としては同様です。手入れに時間のかかるロングカットヘアから、手入れが容易で美容室へ出向く間隔も長くなるショートヘア・ボブカットヘアが人気の傾向には変わりありません。
最近は、カットにプラスアルファとして眉カットやヘッドスパなど、ヘアカット需要以外を取り込むことでカット機会の減少分を補おうとする動きもあります。