岩手県大船渡市で発生している山林火災による被災者のため、米大リーグ・ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希選手が、市に寝具500セットと1000万円を寄付した。市公式Xが2025年3月3日に発表した。
市の担当者は、寝具は「本当に1番と言ってもいいくらい必要だったもの」と明かし、避難者も「本当に喜んでいます」と伝えた。
佐々木選手の寝具寄付の思い「せめて温かい布団で」
山林火災は2月26日に発生、3月6日現在も消火活動が行われている。6日の市の発表によると、焼失面積は約2900ヘクタールで、市の面積の約9%にあたる。避難所に計1238人が避難している状況だ。
佐々木選手から寄付のほか、所属球団のドジャースも1500万円の災害見舞金を送ったことが、4日に市公式Xで明かされた。佐々木選手は「今回の山火事で故郷の皆さんが苦しみ、大好きな風景が変わってしまう事に胸が締め付けられています。自分に出来ることは僅かですが、少しでも役に立てれば本当に嬉しく思います」とコメントを寄せた。
5日にJ-CASTニュースの取材に応じた市の観光交流推進室の担当者によると、佐々木選手からの寝具は3月1日に250セット、4日に残りの250セットが届いたという。「高齢者や体調不良者、子どものいる家庭を優先にと、避難所に指示を出して配っていただきました」と話した。
佐々木選手について、「避難者の皆さんが寒い思いをしているだろうから、大変な状況でもせめて温かい布団で寝てもらいたいというご本人の意思で、布団を送ってくださったと聞いています」と話す。その佐々木選手の思いの通り、避難者たちは、「皆さん本当に喜んでいます」と明かした。
避難生活で腰が痛くなった人も...「布団で寝ることで体調も良く」
前出の担当者は、避難所には布団がほぼなく、毛布やマットしかない状態だったといい、物資の中でも寝具が寄付されたことについて「本当に1番と言ってもいいくらい必要だったもの」だと明かす。
現地の気候についても、2日までは比較的暖かかったが、3日になって「一気に冷え込んで」きたという。気象庁の公式サイトを確認すると、大船渡市の最高気温は、2日が14.4度、3日が4.6度と10度も差がある。そのようなタイミングで寝具が届き、「よかった」と喜びと安堵の気持ちを明かした。
避難所では地べたにマットを敷いて寝ていた人が多かったとして、「やっと布団で寝られる」と避難している人の喜びの声も伝えた。避難生活で「腰が痛くなっているという方も多かったので、布団で寝ることで体調も良くなった」という人もいたといい、「マットと毛布で寝る生活よりもかなり良い状態になりました。ありがたい」と話した。
【佐々木朗希選手から温かい支援】
— 大船渡市役所 (@ofunato_city) March 3, 2025
ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希選手から災害見舞金10,000,000円と、寝具500セットのご支援をいただきました。心温まるご支援に感謝します。
【#ロサンゼルス・ドジャース から温かい支援】
— 大船渡市役所 (@ofunato_city) March 4, 2025
#佐々木朗希 選手が所属するロサンゼルス・ドジャース(@Dodgers)から災害見舞金15,000,000円のご支援をいただきました。心温まるご支援に感謝します。
#Dodgers #ドジャース #rokisasaki pic.twitter.com/fFWx5MluKX