2024年シーズンは5位に沈んだオリックス。今シーズンは岸田護新監督が就任し、2年ぶりのV奪回を目指すが、その道は険しそうだ。
リリーバーの吉田輝星、宇田川優希が離脱 山岡泰輔は活動自粛
「主砲のセデーニョが西武に移籍し、メジャー29本塁打をマークしたオリバレスを獲得しましたが、日本球界で通用するか未知数です。広島からFA移籍した西川龍馬は昨年、結果を残せず。杉本裕太郎と頓宮裕真も1シーズンしか活躍していない。若手も太田椋が頭角を現しましたが、伸び悩んでいる選手が多い。森友哉以外に計算できる打者がいない状況で、戦力的に厳しい。昨年リーグ5位の402得点だった貧打を解消できるか疑問です」(スポーツ紙デスク)
不安材料は打線だけではない。
日本ハムから移籍1年目の昨年、50試合登板でブルペン陣を支えた吉田輝星が2月下旬に、右肘内側側副靱帯機能不全、右肘内側側副靱帯遠位部骨片剥離と病院で診断され、トミー・ジョン手術を受けることが発表された。
さらに、宇田川優希も状態が上がらず、右肘の精密検査を受け、右肘手術の可能性もスポーツ紙で報じられた。山岡泰輔はオンラインカジノを利用し、コンプライアンス違反の疑いがあるとして現在活動を自粛している。
岸田新監督の手腕はいかに
21年からリーグ3連覇を飾った際は、強力な投手陣を中心に守り勝つ野球に加え、中島聡前監督が毎日のように打順を組み替える「日替わり打線」が機能し、白星を積み重ねていた。借金14と大きく負け越した昨年も、救援陣はリーグ2位のチーム防御率2.67と奮闘していた。
岸田監督は現役時代、主にリリーバーとして活躍し、20年以降は投手コーチに就任して投手陣の力量を把握している。ブルペンを立て直し、得点力を上げられるか。この課題を乗り越えられなければ、再び低迷期に突入する危険性が出てくる。(中町顕吾)