災害時にはスマホが使えなくなることがある。公衆電話などから家族と連絡をとろうとしても、覚えていなければ電話をかけることができない。
ところが、NTTドコモのモバイル社会研究所(東京都千代田区)が2025年3月3日に発表した調査「同居家族の携帯電話の番号を覚えているか」によると、半数以上が1人も覚えていないことがわかった。
やはり、しっかり覚えていないとダメだろうか。調査担当者に聞いた。
若年層や女性ほど、家族の電話番号を覚えている
災害時には停電などにより、スマホの電源が切れることが多い。代替手段(公衆電話や固定電話、ほかの人のスマホ)で電話をかける時に、自身のスマホを見れば電話番号がわかっても覚えていなければ電話をかけることはできない。また、メッセージ機能もスマホの電源が切れると使えなくなる。
モバイル社会研究所の調査(2024年11月)は全国の15~79歳の男女1万355人が対象。
まず、同居している家族の携帯電話(スマホやケータイ)の番号を覚えているかを聞くと、少なくとも1人の番号を覚えている人は49%だった。年代別に見ると、若年層ほど覚えている割合が高く、15~24歳は3人に2人(66.1%)だが、65~79歳では約4割(42.7%)だった【図表1】。
次に、別居している家族の携帯電話番号を聞くと、少なくとも1人の番号を覚えている人が4人に1人(24.7%)だった。こちらも若年層ほど高く、高年層ほど低い結果が出た【図表2】。
最後に、配偶者の携帯電話番号を聞いた性年代別の結果が【図表3】だ。若年層と女性ほど覚えている割合が高い傾向になり、特に中年層(45~64歳)では女性のほうが男性より11ポイント以上高い。