助っ人外国人の活躍はチームの命運を大きく左右する。今年(2025年)の新戦力で存在をアピールしているのが、中日のジェイソン・ボスラー外野手とカイル・マラー投手だ。
ボスラーは「日本向きの打者」
左の長距離砲として期待されるボスラーは、2月24日のオープン戦・阪神戦(北谷)で、2回に才木浩人から右翼の防球ネットを越えて場外に消える特大の3ランを放った。
公式戦とは違うため、阪神バッテリーはボスラーのストロングポイントを確認した意図が当然あるだろう。
だが、他球団のスコアラーは
「打撃練習を見ていても、長打力があるだけでなくきっちりコンタクトしている。粗い印象がなく、日本向きの打者なのでは。変化球の見逃し方もいいですし、簡単に打ち取れる打者ではない」
と警戒を強める。
左腕マラーは小笠原慎之介が抜けた穴を埋めるか
マラーは、身長201センチの長身から150キロを超える直球が武器の左腕だ。
3月1日のオープン戦・DeNA戦(バンテリンドーム)で4回2安打無失点と好投し、先発ローテーション入りに大きく前進した。
アスレチックスに在籍した23年に開幕投手を務め、当時エンゼルスに所属していた大谷翔平(現ドジャース)と投げ合った経験を持つ。メジャー通算4勝にとどまったが、異国の地で素材を開花させる可能性を秘めている。
中日は先発陣の層が厚いとは言えない。
昨年まで4年連続規定投球回数をクリアした小笠原慎之介がポスティングシステムでナショナルズに移籍し、マラーは小笠原が抜けた穴を埋める活躍が期待される。
スポーツ紙記者は「ボスラーとマラーがシーズンを通じて活躍すれば、CS争いに絡める。投打のキーマンになることは間違いない」と期待を込める。
3年連続最下位からの巻き返しに向け、両助っ人が救世主になれるか。(中町顕吾)