ボクシング世界戦で「疑惑」判定、王者が膝つくも「ノーダウン」でドロー 「今までで最悪の決定だ」元世界王者怒り

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    プロボクシングのWBA世界ライト級タイトル戦が2025年3月2日(日本時間)、米ニューヨークで行われ、王者ジャーボンテイ・デービス(米国、30)が、WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米国、29)と対戦し、1-0のドローに終わった。

  • にらみ合うデービス(左)とローチ(デービスのインスタグラムより)
    にらみ合うデービス(左)とローチ(デービスのインスタグラムより)
  • にらみ合うデービス(左)とローチ(デービスのインスタグラムより)

デービスの連勝は「30」でストップ

    現役世界王者同士の一戦は、ハイレベルな展開となり、両者譲らぬまま勝負は判定にもつれ込んだ。

    2人のジャッジが114-114のドロー。残り1人が115-113でデービスを支持し、1-0でドローとなった。

    これでデービスのデビューからの連勝は「30」(30勝28KO1分け)でストップ。一方で、デービスはWBAライト級王座6度目の防衛に成功した。

    デービスは、日本が誇るスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)と並び、世界的ボクサーで、今回の世界タイトル戦は、世界のボクシングファンから大きな注目を浴びていた。

    試合の結果はドローだったが、インターネット上では9回のデービスの「ダウン」シーンが物議をかもした。

    問題のシーンは、9回40秒過ぎ。ローチが軽く左ジャブを放つと、デービスは一旦、左膝をキャンバスについてから自陣コーナーに戻った。その際、セコンドと何らかのやりとりをし、タオルで頭部を拭いてもらってからリング中央へと向かった。

「こういうことはボクシングを悪く見せる」

    レフェリーはダウンを取ることなく、試合はそのまま続行された。インターネット上では、デービスがキャンバスに膝をついたにもかかわらず、ダウンを宣告しなかったレフェリーに向けて批判が殺到した。

    ボクシング専門メディアの記者や、ボクシング関係者からも批判の声が上がるなか、元WBC世界ライト級暫定王者で、現役選手のライアン・ガルシア(米国、26)が、「疑惑」の判定に怒りを示した。

    元世界王者のガルシアは、SNSで絶大な影響力を持っており、インスタグラムのフォロワーは1200万人を超えている。

    そんなガルシアは、試合後に自身のXを更新し、「俺はタンク(デービスの愛称)が好きだし、彼は素晴らしいファイターだと思う。彼は調子が悪かったけど、ラモントは素晴らしい戦いをした!ボクシングはシンプルだけど、一貫性のなさにはうんざり。マジで変だ」とのコメントを投稿。

    そして、7分後に「ノックダウンをコールしないなんて、今までボクシングを見てきた中で最悪の判定だ。こういうことはボクシングを悪く見せる。クレイジーなことだ」と怒りのコメントを投稿した。

    複数の米ボクシング専門メディアによると、デービスは試合後、メディア取材に応じ、9回の行動について、髪の毛につけたオイルが目に入って痛かったため、セコンドに拭いてもらったと説明したという。

    報道によると、ローチは試合後、「もしあれがダウンだったら自分が勝っていた」とし、デービスとの再戦を求めたという。

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