美容整形で全身麻酔→「認知力低下」体験談相次ぐ 営利主義なれの果て?ずさん「一人二役」手術に美容外科医が提言

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患者側が注意すべき点は?

   「いくら美容だったって安全が担保されて初めて医療です」──。

   水谷氏は、理事長を務める銀座みゆき通り美容外科の安全対策も説明した。これまで日本美容外科医師会に寄せられた麻酔の事故情報は全て「麻酔科医ではない医師」による事例だったと明かす。銀座みゆき通り美容外科では安全を徹底するために必ず、外部から招いた麻酔科指導医もしくは認定医が全身麻酔を担い、美容外科医は手術に集中する分業制をとっていると説明している。

   万が一の時は取り返しがつかない。水谷氏は全身麻酔と認知力低下の関係について、下記のようにも指摘した。

「麻酔をかけたことが悪いのではなく管理不十分もしくは『低酸素脳症』という低酸素の状態に関する知識や対応を十分に知らない、出来ないことが重なった結果、患者さんの脳に酸素が十分にいかない状態が一定時間続いてしまい、生命の危機には至らなかったけれど脳細胞がやられて認知機能に影響すると。手術回数が増えれば、その確率が上がるというのはありうるかなと考えられます」

   美容整形で全身麻酔が必要になるのは、大がかりな鼻の手術、骨切り、フェイスリフト、全身の脂肪吸引、豊胸といったジャンル。水谷氏は患者に向けて下記のように提言している。

「ちょっとした麻酔はやむを得ない、全てが麻酔科医が立ち会うのは無理ですから。少なくとも全身麻酔する場合、麻酔科の医師が麻酔を担当しているのか、そうでないのかによって安全性は当然違います。なので、ご自身のためにちゃんと確認をしていただきたいです」
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