先ごろ発表されたiPhone 16eには、「価格が高過ぎる!」という評判が立っている。
16eはSEシリーズの流れを汲んでいるこの機種。そして、SEシリーズは「廉価版iPhone」という位置付けのものだった。
にもかかわらず、SIMフリー128GB版のApple公式価格は日本では9万9800円。事前に予想されていたとはいえ、やはり「10万円のスマホ」は安くない。
「だったらiPhone 16のほうがいいのでは!?」と言われてしまうのは、仕方のないことである。
では、iPhone 16eを15/16/16Proと価格を比較した場合、現時点ではどの機種がお得なのだろうか?
ソフトバンクの「新トクするサポート」を使った場合の料金は
あらゆるものが高くなっている。米も野菜もカップラーメンも価格が高騰し、さらに政府はガソリン補助金を縮小しているため、光熱費も右肩上がり。
そんな中、スマホに10万円超というのはちょっと......と考える人は少なくないだろう。
上述の通り、iPhone 16eのApple公式価格は9万9800円から。だが、もちろん通信会社のプランを利用すれば購入費用自体はもっと安く抑えられる。
なかでも注目されているソフトバンクのプランを例に見ていこう。以下は公式サイトの料金シミュレーションを使って算出した額である。
それによると、128GB版の16eを48回払いの『新トクするサポート』で購入(新規・のりかえ)した場合(24か月後に要返却)、1~24回までは月々1円。ただし、もちろん利用料は別に発生してしまう。
ソフトバンクではいくつか料金プランがあるが、この機会にソフトバンクのサービスを初めて利用しようと考える単身世帯(新規契約)、そして契約から2年程度でまた新機種に乗り換えるであろうという条件で、シミュレーションを使って算出すると、結果として月々の支払額の目安は月額8306円(2~25回まで。額はあくまでも目安)がかかるため、やはり熟考が必要な価格になってしまうか......。
iPhone16シリーズの価格は
では、16eよりも先に発売された他の機種はどうか。
まずはiPhone 16。こちらのApple公式価格は12万4800円から。ソフトバンクの新トクするサポートを利用して購入した場合、1~24回までの月賦は月652円、月々の支払額の目安は2~25回まで月8957円とある。
次に、iPhone 16 Proを見てみよう。こちらのApple公式価格は15万9,800円から。ソフトバンクの料金シミュレーションでは本体価格の月賦が1~12回まで825円、支払額の目安は2~13回までは9130円、14~49回までは3270円となっている。なお、こちらも新トクするサポートを適用した場合の価格及び料金である。
15は16eと同水準の価格
う~ん、やっぱりiPhone 16は高い。ならば、ここは妥協して15シリーズを選ぼう!という人に向けて、15も調べてみた。
iPhone 15のApple公式価格は11万2800円が最安値。ソフトバンクの料金シミュレーションを使って調べてみると、新トクするサポート適用で1~24回までの月賦が1円、毎月の支払目安が2~25回まで月8306円と算出された。
あくまでもソフトバンク1社を例に出したシミュレーションだが、価格を見ればiPhone 16eは15と同水準であると考えてもいいだろう。
それでも今買うなら15よりも16e!
iPhone 15シリーズでAppleのAIプラットフォーム『Apple Intelligence』を利用できるのは、15 Proと15 Pro Maxのみ。それより下位の機種ではApple Intelligenceを利用することはできない。
となると、なるべく費用をかけずにApple Intelligenceを使ってみたいという人の選択肢は16eだけになってしまう。
15が16eに勝る点としてカメラ性能が挙げられる......と言いたいところだが、16eのツーインワンレンズは2倍の光学ズームを可能とし、画素数も15と同等。そのあたりでもスペックが拮抗しているため、わざわざ15を選ぶ意味は薄いだろう。もちろん、プロセッサー性能は現時点の最新ナンバーを搭載している16eに軍配が上がる。
テクノロジーメディアからは「高い!」と言われてしまっている16eだが、他の機種と比較してみるとやはり16eは「廉価版iPhone」といえそうである。(澤田真一)