「何を言っても、何を提案してもたぶん受け入れやすい」
東京・安田学園高校出身の橋上コーチは、阿部監督の高校の先輩にあたる。高校3年時の83年ドラフト会議でヤクルトに3位で指名され入団。現役時代は、ヤクルト、日本ハム、阪神でプレーした。ヤクルトでは、故野村克也監督の指導を受け、「ID野球」を学んだ。
現役引退後の05年に楽天のコーチに就任。07年には野村克也監督のもと、ヘッドコーチを務めた。その後、巨人、ヤクルト、西武のコーチを歴任し、13年に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表コーチを務めた。
このような経歴を踏まえ、高木氏は橋上氏のコーチとしての能力について、次のように私見を述べた。
「阿部監督は昨年より二岡(智宏)ヘッドに任せている感じがあって、すごく余裕を感じた。そこにプラス、橋上という作戦コーチが入った。橋上は優秀だな。阿部監督と話をしている。俺は常に阿部監督のそばにいさせてもらったから、(橋上コーチの)話し方で、優秀さがわかる。これは監督を逆立てないとか、落ち着かせるとか。そういうしゃべりをしている。何を言っても、何を提案してもたぶん受け入れやすい」
そして、こう付け加えた。
「橋上がそういう人たちと話しているのを初めて聞いたけど、納得した。この人は優秀だと。トライアングルというか、阿部監督、二岡、橋上という。いいなと思った」
阿部監督1年目の昨シーズンは、リーグ優勝を果たしたものの、クライマックスシリーズ(CS)でDeNAに下剋上を許し日本シリーズ進出を逃した。今季は心強い「参謀」の力を借り、リーグ連覇と日本一を目指していく。