20代社員の2割が「メンタル不調」...離職予備軍に 「上司は早めの声掛けで、不安を取り除こう」パーソル総研・金本麻里さん(2)

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メンタルではなく、体調不良という形で早めに相談しよう

――今回のリポートで特に強調しておきたいことや、20代社員へのアドバイスがありましたらお願いします。

金本麻里さん 20代社員へのアドバイスとしては、現在では法整備が進んでいますので、メンタルヘルス不調の原因が仕事にある場合、相談すれば業務調整や配置転換など、実効的な対応をしてもらえる可能性は大いにあります。

また、今回の調査では、こと仕事が原因のメンタル不調の場合、医療受診よりも職場に相談したほうがストレスの原因にアプローチでき、健康を取り戻せる可能性が高いことも示唆されています。

会社としても、突然倒れて休職になっては困りますから、従業員の健康状態は把握しておきたい情報です。メンタルというと色眼鏡で見る人もいますし、言い出しづらければ、体調不良の相談という形で、早めに相談してみるとよいと思います。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)



【プロフィール】
金本 麻里(かねもと・まり)
パーソル総合研究所シンクタンク本部研究員

東京大学大学院総合文化研究科修了。総合コンサルティングファームに勤務後、人・組織に対する興味・関心から人事サービス提供会社に転職。適性検査やストレスチェックの開発・分析報告業務に従事。調査・研究活動を通じて、人・組織に関する社会課題解決の一翼を担いたいと考え、2020年1月より現職。

専門分野:職場のメンタルヘルス、アセスメント・サーベイ開発、障害者雇用。産業カウンセラー、日本感情心理学会所属

主なリポートに「職場の精神障害のある人へのナチュラルサポートの必要性 ~受け入れ成功職場の上司・同僚の特徴から~」「ミドル・シニア就業者の趣味の学習実態と学び直しへの活用法」「ハラスメント被害者の泣き寝入りと離職の実態」「仕事における幸福(Well-being)の状況~世界各国の『はたらいて、笑おう。』調査データから見る~」など。

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