米ボクシング専門メディア「ザ・リング」(ウェブ版)が2025年2月24日、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)の特集記事を組み、井上の今後の対戦相手候補に言及した。
5月に米ラスベガスでピカソ戦を計画
井上は25年に4試合を予定している。1月24日に東京・有明アリーナで25年初戦を行い、WBO世界スーパーバンタム級11位キム・イェジュン(韓国、32)を4回KOで下し、王座防衛に成功した。
海外メディアによると、第2戦は5月上旬に米ラスベガスで予定され、対戦相手はWBC世界スーパーバンタム級1位アラン・ピカソ(メキシコ、24)が濃厚だ。
ピカソ戦に勝利すれば、9月に防衛戦が行なわれる可能性が高い。
開催地などの詳細は不透明だが、対戦相手の候補に、元WBA・IBF世界スーパーバンタム級王者で、現在WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、)30)が挙がっている。
「ザ・リング」は、アフマダリエフのマネジャーを務めるワディム・コルニーロフ氏を取材し、井上戦実現の可能性に言及した。
「実際にすべてが明らかになりつつある」
同メディアによると、コルニーロフ氏は「実際にすべてが明らかになりつつある。井上陣営と前向きな話し合いを始めている。井上が予定する5月の試合など、井上の試合についていろいろな話をしており、(アフマダリエフが)9月14日に日本で試合をするという話もある」と明かしたという。
アフマダリエフは23年12月に行われたWBA世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦を制し、井上への指名挑戦権を獲得。その後、井上との対戦はなく、24年12月にWBA同級暫定王座決定戦に勝利し、暫定王者となった。
井上への指名挑戦権を獲得してから1年以上経っても試合が実現しないことから、アフマダリエフは苛立ちを募らせ、「ザ・リング」が1月30日に掲載したインタビュー記事の中で、井上を挑発した。
「ザ・リング」の取材に対し、アフマダリエフは「明確な道筋があるのなら構わない。しかし、『次の試合、次の試合』と言われ続け、その間に試合を追加し続けることはできない。そうでなければ、井上はWBAのベルトを返上するべきだ」と主張したという。
アフマダリエフは16年リオデジャネイロ五輪のバンタム級で銅メダルを獲得。18年3月にプロに転向し、プロ戦績は13勝(10KO)1敗。