他球団からも愛されたつば九郎、担当者死去で止まらない悲しみの声 「マスコットを超えた存在」

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   唯一無二の存在が天国に旅立った。ヤクルトが2025年2月19日、「これまで、つば九郎を支えてきた社員スタッフが永眠いたしました。球団マスコットとして、ここまで育ててくれた功績に感謝と敬意を表します。体調不良の発表以来、温かい励ましのお言葉をたくさん頂戴し、誠にありがとうございました。今後の活動については、しばらくの間休止となることをお知らせいたします」と球団公式サイトで発表した。

  • 「つば九郎」担当者を悼む声が広がっている。写真は20221年の東京国際映画祭で(写真:2021 TIFF/アフロ)
    「つば九郎」担当者を悼む声が広がっている。写真は20221年の東京国際映画祭で(写真:2021 TIFF/アフロ)
  • ヤクルトが本拠地にしている神宮球場
    ヤクルトが本拠地にしている神宮球場
  • 「つば九郎」担当者を悼む声が広がっている。写真は20221年の東京国際映画祭で(写真:2021 TIFF/アフロ)
  • ヤクルトが本拠地にしている神宮球場

悲しみ大きいが「天国で見てくれている」

   つば九郎は1994年3月31日の「ヤクルトスワローズ激励会」で初お披露目。従来のマスコット像を覆すキャラクターで絶大な人気を誇った。代名詞となったのが「フリップ芸」だ。時代を鋭く風刺した毒舌のコメントで観客の爆笑を誘う。ホームゲームで5回終了後、ヘルメットを回転させて空中に投げてかぶる「空中くるりんぱ」も恒例のイベントに。すべて失敗したが、緊張感あふれる試合の中で貴重な癒しの時間になっていた。

   22年8月5日の巨人戦で主催試合2000試合出場を達成し、今年の契約は1月28日に現状維持の年俸6万円プラス「ヤクルト1000」の飲み放題でサインしたことが発表された。これからもチームに不可欠な存在として活躍が期待されたが、球団が春季キャンプ中の今年2月6日に体調不良による休養を発表。つば九郎のブログ「つば九郎ひと言日記」のコメント欄に心配の声が多く寄せられたが、グラウンドに戻ることは叶わなかった。

   球団の垣根を超えて愛された存在だった。他球団の関係者は「マスコットを超えた存在でした。選手、首脳陣、裏方さんに敬意を払い、他球団の選手に対するヤジをやめるようにブログで訴えるなど正義感が強かった。悲しみが大きいですけど、天国で見てくれているので素晴らしい野球界にしたいですね」と声を詰まらせる。

   ヤクルトナインは、つば九郎と共にこれからも戦い続ける。(中町顕吾)

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