子どもが通常の情報検索の中で利用していることが多い
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査をまとめたモバイル社会研究所の水野一成さん(子ども・シニア・防災調査担当)に話を聞いた。
――小学高学年と中学生の生成AI利用が、1年間で大幅に増えたのはなぜでしょうか。しかも、親子ごとの生成AIの利用状況ですが、中学生では親子がともに利用しているのは2%と非常に低いです。
生成AIには年齢制限をかけられているケースが多く、たとえば、ChatGPTは13歳以上でないとアカウント登録ができないし、18歳未満は保護者の許可を受ける必要があります。いったい子どもたち(特に小学生)はどういう使い方をしているのでしょうか。
水野一成 今回の調査では利用シーンまで行っていませんが、一般的な検索エンジンからも生成AIと連携ができたりすることから、小中学生が通常の情報検索の中で利用していることも多いのではないかと思われます。
それぞれの検索エンジンの仕様やポリシーについては回答しかねるのですが、検索エンジンですと、家族と共用のPC・アカウントを利用している場合なども考えられます。
――小中学生が生成AIを学習や遊びに使うことで、どんなメリットやデメリットが考えられますか。また、おススメの学習方法をアドバイスしてください。
ところで以前、私があるシンクタンクの生成AI専門家を取材した際、彼が「生成AIは私の一番の親友です。暇なときはいつも生成AIと長い間対話しています」と語った時は驚きました。子どもたちが生成AIにハマりすぎる心配はないでしょうか。
水野一成 利用に関しては、やはり生成AIのメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。たとえば、学習面での利用についても、安易に生成AIに答えを聞くことは、場合によって間違った回答を生成されることもありますから学習効果に影響が考えられます。
一方で、前もって自分で一定の思考をしたうえで、不足分を聞いてみるといった有効な使い方が多数あります。