楽天チケットが、VTuberグループ「にじさんじ」が主催するイベントのチケット販売において不手際があったとして2025年2月18日に公式サイトで謝罪した。その経緯の説明をめぐる対応などに、SNSでは「誠意が感じられない」とする声が寄せられている。
楽天チケットはJ-CASTニュースの取材に「当社の不手際によりファンの皆様、出演者の皆様および関係者の皆様にご迷惑とご心配をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。ただ、経緯に関する質問への回答は、発表文とほぼ同内容にとどまった。
「にじさんじ」運営は怒り「当社として大変遺憾」
「にじさんじ」を運営するANYCOLOR社は、18日に「にじさんじ」公式Xで、20日から24日にかけて開催される「にじさんじフェス2025」ホールイベントのチケット販売をめぐるトラブルについて報告し、謝罪した。
発表によると、「個人ファンクラブ先行抽選」を実施した4公演で、楽天チケット側の運用作業の一部抜け落ちにより「一定の条件下で強制的に抽選応募が無効となる事象」が生じていたという。ANYCOLORは楽天チケット側に複数回確認をしており、24年12月時点では「問題や不具合は発生していない」との回答だったが、2月12日に問題があった旨の回答が届いたと説明した。そのうえで、「本イベント開催直前での発覚となりましたことは、当社として大変遺憾」とコメントした。
投稿では、1400文字超にわたって、トラブルについて説明。さらに詳細な経緯や今後の対応などについて記した書面画像を4枚添付した。
その後、楽天チケットが公式サイトで、「当社の不手際により、多大なるご迷惑とご心配をお掛けしましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
経緯については「本日ANYCOLOR様より公表されている内容の通り」とだけ記し、
「当社でもチケット抽選の運用における設定不備、不具合の検知の遅延、関係者への報告が適切に行われていなかったことを確認しております」
と報告。「本件を重大な問題と捉え、業務内容の見直しおよび改善に取り組み、再発防止に努めてまいります」とした。
楽天チケットからの回答は発表文とほぼ同内容
SNSでは、楽天チケット側からの経緯説明がなかったことに「お詫びの発表なのに経緯を割愛とか企業の公式文章としてあり得ない」「誠意が全く感じられない」「楽天側が悪いんだからちゃんと自分の方から説明してよ」といった声が寄せられた。さらに、ANYCOLORに比べて文章量が少ないことや、文章が「以上」で締められていたことにも批判的な意見が寄せられた。
なぜ、楽天チケットからは経緯を説明しなかったのか。J-CASTニュースが楽天チケットの親会社にあたる楽天グループに取材を申し込んだところ、楽天グループ広報部から19日に、発表文とほぼ同内容の回答があった。
「このたびは当社の不手際によりファンの皆様、出演者の皆様および関係者の皆様にご迷惑とご心配をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
本件につきましては、チケット抽選の運用における設定不備、不具合の検知の遅延、関係者への報告が適切に行われていなかったことを確認しております。
当社では、本件を重大な問題と捉え、業務内容の見直しおよび改善に取り組み、再発防止に努めてまいります」
J-CASTニュースはANYCOLORにも、楽天チケットが経緯を説明しないことを了承していたかどうかや、法的措置を考えているかなどについて取材を申し込んだが、「現在本件の解決に向けて楽天チケットとの協議中の為」として回答ができないとした。
【お知らせ】
— 楽天チケット (@RakutenTicket) February 18, 2025
「にじさんじフェス2025」チケット販売に関するお詫び
本件について、当社の不手際により、多大なるご迷惑とご心配をお掛けしましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。
全文はこちらをご覧くださいhttps://t.co/OExpOZdjYr
【にじさんじフェス2025 チケットに関する お詫びと重要なお知らせ】
— にじさんじ公式???????? (@nijisanji_app) February 18, 2025
「にじさんじフェス2025」ホールイベントのうち、個人ファンクラブ先行抽選を実施した4公演において、当社が券売を委託している楽天チケット株式会社の抽選の運用作業にて一部抜け落ちがあり、… pic.twitter.com/Fky3hpAV37