巨人・田中将大が2025年2月17日、春季キャンプで初となる実戦形式のシート打撃に登板。順調な仕上がりをアピールした。
吉川尚輝、坂本勇人、丸佳浩、ヘルナンデスと主力打者と2度ずつ対戦。直球、スライダー、スプリットで計18球を投げて吉川から三振を取り、許した安打性の内容は1本だった。
久保康生巡回投手コーチとともにフォーム改造
右肘関節鏡視下クリーニング術を受けてリハビリスタートだった1年前のこの時期と比べると、状態の良さが格段に違う。
田中は昨年、1試合登板のみに終わり、プロ18年目で初の1軍登板なしに終わった。楽天に自由契約を申し入れ、巨人に移籍した今年は久保康生巡回投手コーチとフォーム改造に取り組んでいる。
まだ完成してない段階で打者を相手に実戦形式で投げられるのは、手応えの証と言える。
新天地にもすっかり溶け込んだ。投手陣最年長で背水の陣を迎えていたため、若手との距離が懸念されていたが、練習の合間に談笑している姿が見られる。
巨人は「田中もやりやすいと思います」
巨人を取材するスポーツ紙記者は
「キャンプ前に開催された決起集会で、ナインとの距離が一気に縮まった感じがします。田中は自分からガンガンいくのではなく、後輩から来られると喜ぶタイプ。巨人の若手は良い意味で物おじしない選手が多いので、田中もやりやすいと思います。表情が明るいですし、移籍してよかったのでは」
と期待を込める。
今後の実戦で結果を残していけば、先発ローテーションの座が見えてくる。投球フォームを完成させて、どのようなパフォーマンスを見せてくれるか。
残り3勝に迫った通算200勝の大記録を通過点に白星を積み重ねることが、復活を信じて獲得してくれたチームの恩返しになる。(中町顕吾)