就活生の「内定式・入社式」に出る親が増加...企業も親も過保護? 「親世代の働き方意識は子どもに通じない」マイナビ・長谷川洋介さん

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子どもは親に「ただ話をきいてほしい」「へこんだ時に慰めてほしい」

――具体的には親子でどんな話し合いをしているのでしょうか。

長谷川洋介さん 学生側からは、就活のモチベーションにかかわるので「ネガティブなことは言わないでほしい」とか「ただ話をきいてほしい。この会社を受けなさいとかはいらない」「へこんだ時に慰めてほしい」といった声が寄せられています。

一方の保護者側も、「本人の意思を確認するのみ」などとアドバイスをしない人が多いです。中には「自分の友人から(子どもが志望する)業界の情報を聞いてあげた」といったケースもみられますが、特に目立ったのは、「親世代の自分の経験は、今の就職活動に通用しない」と、世代間ギャップを意識する意見です。

――それはどういうことですか。

長谷川洋介さん 保護者世代では、「転職は一般的ではなかった」「長時間労働や休日出勤は当たり前」「結婚や出産を機に退職」という働き方が一般的だったという回答が多いです。しかし、現在は転職市場が活発で、ワークライフバランスを重視する気運が高く、就活生も同じ価値観を持っています。

世代間で働き方の意識が異なるので、アドバイスの仕方も慎重になるのかもしれません。

――なるほど。ところで「働いてほしい企業ランキング」の親子ギャップも興味深いです。親のトップが「公務員」という超安定志向はかなり前からでしょうか。また、親があげた企業ランキングは単に有名だからという感じがしますが。

長谷川洋介さん 保護者の安定志向は2014年の調査以降、毎年の傾向として見られます。親心として、子供の就職先は安定したところを希望しているようです。

また、企業ランキングについては、保護者と子ども世代で共通して人気のある企業(トヨタ自動車、伊藤忠商事、ソニーなど)と、子ども世代に人気の企業(ニトリ、Sky、セガなど)とでギャップがみられます。

保護者が挙げる社名は、保護者自身が就活をしていた当時から現在にいたるまで人気の企業が多いですが、学生の挙げる社名は、現在新卒採用に非常に熱心に取り組んでいる企業や、インターンシップなどによって自社の魅力の訴求に成功している企業が入ってくるため、採用大手としてのトレンドが見えやすい傾向にあります。
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