新幹線の「車内飲食」をちょっとした楽しみにしている人は少なくないだろうが、2024年10月8日、日本維新の会に所属する藤田文武衆院議員が行った投稿が大きな波紋となった。
「東京→大阪→東京へ、とんぼ返り。たこ焼きで腹ごしらえです」とのつぶやきに添えられていたのは、新幹線のテーブルにたこやきを広げている写真。このポストにXユーザーたちから批判が寄せられた。
「新幹線で食うなっつーのに敢えて食うあたりが...」
「車内で食べるなってこれだけ指摘されてるのにスルーか? お~ん?」
「日本語読めないのか空気読めないのかどっち?」
なぜこんなにも反感を買ってしまったのか。考えられるのが、たこやきのパッケージにある注意書きである。
新大阪駅のフードコート「大阪のれんめぐり」に出店している「道頓堀くくる」でたこやきを買うとパッケージに「新幹線車内および駅構内でのお召し上がりはご遠慮願います」とのシールが貼られている。藤田議員のポストをよく見ると、写っている割りばしに「道頓堀くくる」の文字。購入した場所はわからないが、新大阪駅で買った可能性が高い。
パッケージのシールに注意書きがあるのに新幹線で食べている。
車内飲食が禁止されているわけではないが
新幹線など公共の乗り物で控えるべき食べ物の規則や法律はない。それなのになぜたこやきに注意書きが貼られているのか。ポイントとなるのはその「におい」だ。
18年5月22日付の『朝日新聞デジタル』の記事によると、「大阪のれんめぐり」を運営するJR東海の子会社の担当者は、周囲のお客さんから、においについてご意見が出ることに配慮して、シールの貼り付けを店に求めたと説明している。同じフードコートに出店している「だるま」の串カツ、「やまもと」のネギ焼きにも同様の注意書きが貼付されている。
新幹線でたこやきを食べることには藤田議員の投稿以前から、ネット上で問題視する人がいた。「たこやきテロ」と言われたこともある。他にも、大阪名物として名高い「551蓬莱」の豚まんも度々非難の的になる。18年1月20日に放送されたバラエティー番組『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)では、オードリーの春日俊彰さんが新幹線で豚まんを食べていたところ、ひどいにおいが車内に充満して、隣の座席に座っていた女性に激怒されたと話題となった。
たこやきも豚まんも「禁止」されているわけではない。しかし、嫌がる人も多いようだから、ご用心だ。
(リサーチ班 大山雄也)
東京→大阪→東京へ、とんぼ返り。
— 藤田文武(日本維新の会 衆議院議員) (@fumi_fuji) October 8, 2024
たこ焼きで腹ごしらえです。 pic.twitter.com/T2k1YUZdO4