ソフトバンクはAI活用、ドコモはイベント会場、KDDIは鉄道路線と各社に強み
――前回と比べてつながりやすさが増えた度合いとして、NTTドコモが「お花見や花火大会」、KDDIが「展示会場などのイベント会場」、ソフトバンクが「スポーツ観戦」と、各社にバラツキがあることが非常に興味深いです。これは、どういう理由からでしょうか。
一方、楽天モバイルでは前回に比べてマイナスの場所が目立ちます。楽天モバイルはプラチナバンドを与えられ、2024年6月末から商用サービスを始めたはずですが、これほど評価がよくない理由は何でしょうか。
担当者 各キャリアが重点的に強化するエリアやイベントが異なることがシーン別のつながりやすさの向上につながったと考えられます。NTTドコモは多くの人が集まるイベント会場でも、携帯電話が快適に「つながる」をめざして、エリア対策を強化しています。
KDDIは鉄道路線や商業地域など、生活動線のエリア整備を積極的に行っています。ソフトバンクはスタジアムにおける大容量通信の最適化や専用設備の導入をしています。そういった改善が評価につながったのではないでしょうか。
楽天モバイルはプラチナバンドの商用利用を開始したばかりで、他社に比べて基地局数は少ない状況ですが、今後の基地局増設やサービス向上により、さらに広範囲での快適な通信が可能になると期待されています。これからの成長により、ユーザーにとって一層便利で安定した通信環境が提供されることが楽しみです。
――外出時の繋がりやすさではソフトバンクが全部のシーンで1位です。また、インターネットプラウザなどの利用サービス別でも圧勝といった感じですが、この理由は何でしょうか。
担当者 ソフトバンクの評価が高い理由として、ソフトバンクのネットワーク戦略が大きく影響していると考えられます。ソフトバンクはプラチナバンドを活用することで建物内や地下でも安定した通信を確保しつつ、都市部では5Gの積極的な展開によって広範囲なカバーを実現しています。
また、AIを活用した通信制御や、サーバーに負荷をかけ過ぎないトラフィック分散技術により、混雑時でも安定した通信を提供できるように進めている点も評価に寄与していると考えられます。さらに、スタジアムやイベント会場での通信ネットワークを高速かつ自動で最適化する取り組みも今回の高評価につながったと考えられます。