法制審議会が導入を国に答申してから29年間棚上げにされてきた「選択的夫婦別姓」法案が、今国会で審議入りする見通しとなって、自民党は2025年2月12日に半年ぶりに「氏制度のあり方に関する検討ワーキングチーム」を開いた。
慎重派と賛成派の接点なし
2月13日の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)はこのニュースをトップで取り上げ、木曜コメンテーターのジャーナリスト・柳澤秀夫氏は「これで自民党を割ってもいい」と大胆提案した。
選択的夫婦別姓については、自民党の高市早苗議員や萩生田光一議員ら慎重派が強く反対していて、12日の会合でも賛成派との接点はなかった。
柳澤氏は「慎重派の人たちっていうのは、保守派として一丁目一番地としてこの問題を捉えているじゃないですか。これで譲ってしまうと、保守派の保守派としてのレゾンデートルというか、基盤が危うくなりかねないので、ここはどうしても譲れない。理屈を超えたところで反対している気がしますね」と見る。
反対論には説得力がないということで、「だって、理詰めで考えて、たとえば、携帯電話の番号だって、会社を変えても同じ番号を使える時代に、混乱してしまいますよね、会社変えるたびに番号変わったら。そういう時代にやっぱり融通性を持たさないというのは、理屈を超えた世界に入ってきてしまっている気がするんで......」と首をかしげる。
「自民党、これで割ってもいいんじゃないですか」
そして、「なんだったら、自民党、これで割ってもいいんじゃないですか。党の方針がひとつ決まって、それに従えないんだったら、その人たちはもう出て行くという、そこまで考えてもいいじゃないかな、という気がしますけどね」と言い切った。
選択的夫婦別姓に反対しているのは、自民党、日本維新の会、保守党、参政党。賛成は立憲民主党、国民民主党、共産党、社会民主党、れいわ新選組と与党では公明党で、これに自民党の賛成派が加わると、法案成立に必要な過半数となる可能性が出てくる。
(シニアエディター 関口一喜)