「京大ミスコン」開催で波紋 主催は非公認団体、大学側「大学名使用は許可していない」「事実確認して対応検討」

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   グランプリなどを決める初めての「京大ミスコンテスト」がネット上で行われたが、そのあり方に異論も出ている。京都大学側は、主催者の非公認団体に大学名の使用を許可していないと説明している。

   ミスコンを巡っては、外見などで選ぶことに学内から異論が出ており、2024年の学園祭「11月祭」でも、反対が出て中止になっている。今回は、イベント会社運営のサイト上で行われたが、同大では、「今後、事実確認をしつつ対応を検討していきます」としている。

  • 京都大学
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  • 京大ミス•ミスター事務所の公式X
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外見などで選ぶことに異論、学園祭では中止に

   ミスコンの公式サイトによると、「京大ミス•ミスター事務所」が主催し、25年1月21日から投票が行われ、同23日にグランプリの女子学生が決まった。同事務所は非公認団体だが、大学生協が新入生向けに発行している「サークル大百科」には掲載されている。

   公式サイトは、イベント会社「エイジ・エンタテインメント」(東京都目黒区)が運営している。

   コンテストテーマは、「京大を代表できる人物」とされ、「学業や課外活動などに打ち込む素敵な京大生を発掘する企画です」とうたってあった。サイトでは、ファイナリスト2人だけが紹介されている。

   ところが、ミスコンについて、京大の学生意見箱サイトで「京都大学の名義使用に関する質問」が23日に寄せられ、広報課が2月6日に回答してサイトに掲載した。そこでは、ミスコンで大学名使用を許可していない場合、使用中止を求めるのかなどを問われ、同課は、大学名などの使用は許可しておらず、事実確認して対応を検討すると答えた。

   これまで京大では、学生中心に運営される11月祭で、ミスコンをやらないことが慣例として続いている。

   京大新聞の24年10月16日付ウェブ版記事によると、同年の学園祭で「京大ミス・ミスターコンテスト」を行う企画が持ち上がったが、外見重視のイメージで誤解・批判を招くと反対意見が出るなどして、学園祭の実行委員会が中止を決議した。

   過去には、学園祭とは別に、京大ミス・ミスターコンテストが15年にネット上で行われたが、トラブルなどの後で結果発表前に中止となったことがある。このときも、エイジ・エンタテインメントが公式サイトを運営していた。

主催者は、「課外活動担当者から許可」と説明したが...

   今回のミスコンも学園祭とは別に行われ、そのあり方がネット上でも大きな話題になった。2月9日には、まとめサイト「togetter」でも、京大が大学名の使用を許可しておらず物議を醸したなどと取り上げられた。

   こうした騒ぎを受け、主催者の京大ミス•ミスター事務所は12日夜、Xのアカウントを立ち上げ、これまでの経緯を説明した。

   それによると、大学名の使用については、23年12月に確認したところ、大学の課外活動担当者から「京都大学の学生が運営するサークルの京都大学の名義使用は問題ない」と言われたとした。しかし、今回の指摘を受けて、広報課との確認を再度進めていることを明らかにした。

   サイトを運営するエイジ•エンタテインメントは主催者ではなく、同事務所では、学園祭には参加していないがミスコンの企画は続行しているという。ミスコンの出場者は、インスタグラムやスカウトなどで募集し、諸事情から人数が減って2人になり、決選投票のような形を取ったとしている。

   今回のミスコンについて、京大の広報課は、J-CASTニュースの取材に対し、主催者とされた京大ミス•ミスター事務所は、大学の非公認団体だと説明した。そのうえで、大学名の使用については、次のように答えた。

「非公認団体については、大学の名義は使えないことになっています。許可するかは、申請の内容によりますが、基本的には、公認団体しか使えません。今回については、名義使用を認めていません。現在は、様々な部署と相談しており、確認しながら対応を検討しています」

   J-CASTニュースでは、12日から京大ミス•ミスター事務所とエイジ・エンタテインメントに取材を申し込んでいる。回答が届き次第、追って伝える。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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