退職代行サービス「EXIT」社長の新野俊幸氏が、2025年2月4日、自身のYouTubeチャンネル「ビンスイTV」を更新。過去に出演したリアリティー番組「テラスハウス」の裏話を暴露した。
この番組をめぐっては、これまでにも「やらせ」が指摘されていた。番組を放送していたフジテレビは、やらせは「確認されなかった」とする検証結果を出している。
「誰かがいなくなったら一旦解散する」
新野氏はフジテレビ系で放送、Netflixで配信された「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」に出演。「にいにい」の愛称で親しまれた。チャンネル名の「ビンスイ」も、出演していた山里亮太さんに名付けられた愛称だ。
新野氏のチャンネルでは、フジテレビの「女子アナ接待」疑惑をきっかけに「テラスハウス」の裏話を明かす動画を公開し始めた。25年1月31日の動画では「起業家として話題になっていた時にプロデューサーからスカウトメールが来て出演が決まった」などと明かしていた。
2月4日には、「【テラハの嘘】実は誰も住んでなかったことを告白します」と題した動画を公開した。
テラスハウスは男女3人ずつで共同生活を送るという内容だ。放送中に1人が家を去ると、代わりに1人が入居し、男女比と人数を維持していた。
新野氏によると、メンバーが入れ替わる際に、撮影がストップしていたという。すぐに新しいメンバーが来ているように見えたが、「基本テラハに嘘はないんですけど、あれは嘘です」とした。
実際に新メンバーが来ていたのは、2週間から1か月後だったという。出演者たちは「2週間(撮影)ストップっすね。OKです。解散。で、それぞれの家に帰って」というのが実態だったそうだ。新野氏はこうも打ち明けた。
「ぶっちゃけると、みんな家はあるんですよ。ちゃんと(テラスハウスに)住んでるんだけど、誰かがいなくなったら一旦解散する」
台本はないが...
テラスハウスには撮影スタッフも一緒に住んでいたという。新野氏は「6人で住んでるかと思いきや10人ぐらいの共同生活なんですよ」とした。
リビングには、「男子部屋と女子部屋で行き来しないように見張ってる」ため、ADが寝泊まりしていたそうだ。
新野氏はさらに「週に1回は休みがあって解散します。スタッフも休まないといけないから」と明かした。
なお、ロシア出身の出演者、ビビさんは「特別に(テラスハウスに)住んでたね。ビビはロシアから来て家がなかったから、ビビは住んでた」という。
もっとも、新野氏は「『何時から撮りますね』じゃない。日々生活してる中で突然撮られ始める」「台本とか指示が一切なかった」と語った。一方で、詳細は明かされなかったが、「例外的な話」と前置きしつつ、「1回だけ指示をされかけたことはある。ディレクターとのけんかがちょっとあった」とした。
新野氏が出演した「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」には、女子プロレスラーの木村花さん(享年22)も出演していた。木村さんが自死した20年5月に番組は打ち切りとなった。
木村さんの事案に関連して、フジテレビは20年7月に「検証報告」を出している。この「検証報告」では、「制作スタッフ、出演者、その他関係者」への聞き取り調査の結果として、
「制作側が出演者に対して、言動、感情表現、人間関係等について指示、強要したことは確認されませんでした」
と説明している。いわゆる「やらせ」の指摘にも言及している。「やらせ」を
「存在しない事実を捏造したり、制作スタッフが出演者に対し、事実を大きく歪曲したりするよう指示しているにもかかわらず、それらがないかのように表示すること」
と定義した上で、「そのようなことは確認されませんでした」としている。