新卒と中途即戦力が確保できないなか、コスト面でも採用しやすい
J‐CASTニュースBiz編集部は、調査をまとめたマイナビのキャリアリサーチラボ研究員の宮本祥太さんに話を聞いた。
――そもそもですが、第二新卒の今後の採用予定が8割を超えるようになった背景には何がありますか。
宮本祥太さん 第二新卒採用のニーズが高い背景には、2つの要因があると考えます。
1つは、企業の若手人材不足です。組織の高齢化や新卒人材の採用難が深刻化する中で、若手層が薄くなり、「専門性」よりも事業運営に必要な現場の「労働力」の確保を優先する企業が多くなっていることが考えられます。
第二新卒のイメージ調査をみても、よいイメージの理由としては「年齢的にも若く、スキルを磨き、成長していける能力を秘めているため」など『若さ』に期待する意見が多くありました。第二新卒の「年齢的な若さ」は要因の1つでしょう。
もう1つが、採用のしやすさです。厚生労働省の最新調査によると、新規大学卒就職者の「就職後3年以内の離職率」は34.9%で、ここ15年間で最も高くなっています。転職市場で第二新卒が活発に動き、流動性が高まっていることが予想されます。しかも、コスト面でも採用しやすさが見込めますから、目を向ける企業が増えているものと考えます。