「現実的とは思えないことを口にする学生がいたら...」「飲酒して授業に来ていると思われる学生がいたら...」----。2025年2月上旬、中央大学が公式サイトで公開している教職員向け学生相談ハンドブックの内容がSNSで注目を集めた。
各ケースに対する学生への具体的な対応方法が詳細に書かれているため、「配慮が行き届いていて凄い」などと称賛する声が上がったのだ。この狙いはどこにあるのか。同大広報室に聞いた。
「恋愛などでうまくいかず、ヤケ酒を飲むということもあるでしょう」
中央大に勤める教職員向けの学生ハンドブック(ウェブ版)には、「発達障害とは」「学生対応の基本」「セクシュアル・マイノリティ学生への配慮・対応について」などの項目が掲載されている。SNSで話題になったのは、「Q&Aこんな学生を見かけたら」だ。
25年2月3日、「飲酒して授業に来ていると思われる学生がいたら...」という質問に対する同大の回答を紹介したX投稿が、5日時点で15万いいねを集めるなど注目を集めた。その回答は次のようなものだ。
「大学生ですから、サークルや友人と飲みに行って朝まで飲んでいたということもあると思います。また、恋愛などでうまくいかず、ヤケ酒を飲むということもあるでしょう。
お酒が朝まで残っているような状態が、何日か見られるだけで通常の様子に戻るようでしたら、大きな問題はないと思われますが、頻繁かつ1か月以上続くとしたら、飲酒行動に問題があるのかもしれません。飲酒の問題は本人に自覚がないですし、医療機関などの治療にも繋がりにくいので厄介です」
この後も詳細な対応方法が書かれている。全部で約650字の回答だ。これに対し、「非常に好感が持てる回答だった」「だから好きなんだよ、中央大学」「さすが我が母校」などと称賛する声が上がった。