小学高学年のスマホ所有率が急上昇していることが、NTTドコモの研究機関モバイル社会研究所(東京都千代田区)が2025年1月30日に発表した「小中学生のスマホ調査」でわかった。
昨年より10ポイントも増加、初めて半数を超えたばかりか、小学6年では62%に達した。
親はどう指導したらいいのか。調査した専門家に聞いた。
小学低学年でも、親との共用を含め5割近く
モバイル社会研究所の調査(2024年11月)は2018年から行っており、全国の小学生および中学生とその親1300人が対象だ。
【図表1】は、関東地域の小中学生に自分専用のスマホとキッズケータイを持っているかを聞いた結果だ。小学高学年はスマホ所有が52%と、初めて半数を超えた。
次に、関東地域の小中学生のスマホとキッズケータイ利用率を【図表2】に示した。親のスマホを利用しているケースも多く、【図表1】の所有率よりもさらに高くなっている。全学年でスマホ利用は上昇しており、特に、小学高学年の利用率は昨年より10ポイント増加し、7割を超えた。中学生の利用率は94%に達している。
【図表1】の所有率と【図表2】の利用率の差は、小学低学年は30ポイント、小学高学年は19ポイント、中学生は7ポイントある。このことから、学年が低いほど子ども自身がスマホを所有せずに、親のスマホを子どもも利用していることがわかる。
【図表3】は、全国の学年ごとのスマホとキッズケータイの所有率を示した。所有率が特に大きく上昇するのは、2か所の学年の移行期だ。
まず、小学2年生から3年生に進級する際に16ポイントの増加。次に小学5年生から6年生に進級する際には21ポイントの増加が確認される。この結果、小学6年生では6割以上(62%)が自分のスマホを持つ状況となっている。