米ファンドが辞任要求のフジ・日枝久相談役とは何者なのか 識者「独裁はダメだとした人が独裁者に」

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   タレント中居正広さん(52)の女性トラブルで社員関与疑惑が報じられたフジテレビを巡り、長年経営を担ってきた日枝久取締役相談役(87)に対し、株主の米投資ファンドからも辞任要求が出て、波紋が広がっている。

   日枝氏は、40年余も同局の取締役を続けており、同ファンドは「独裁者」だと断じた。日枝氏の進退については見通しがはっきりしないが、その存在に改めて注目が集まっている。

  • 日枝久氏(写真:AP/アフロ)
    日枝久氏(写真:AP/アフロ)
  • フジテレビ
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「外圧でしか危機管理が出来ないのか」

「日枝久氏にレッドカードを出した」「外圧でしか危機管理が出来ないのか」

   米ダルトン・インベストメンツが2025年2月3日、今回の問題で3度目の書簡をフジテレビに送ったと報じられると、ネット上では、同局の対応に疑問や批判が続出した。

   書簡では、日枝氏は、フジサンケイグループ代表でもありながら、1月27日の会見に出席しなかったと批判し、CMを差し替えたスポンサーが戻り、視聴者の信頼を回復するには、日枝氏が取締役を辞任することだと指摘した。日枝氏が取締役会を支配し、ガバナンスが機能していないともして、「なぜたった1人の独裁者がこの巨大放送グループを40年近くも支配することが許されてきたのか」と疑問を投げかけた。

   報道によると、フジテレビの労働組合は、日枝氏の会見出席を同局に求めたが、実現しなかった。日枝氏は、入社当時、労組結成に動いて幹部にもなっている。今回の問題では、労組が取締役の刷新も求めており、自ら立ち上げた労組から進退判断を迫られた形だ。

   日枝氏は、1961年に早大教育学部を出て、フジに入社した。創業者一族の故・鹿内春雄氏に抜擢されて、80年に編成局長になり、「楽しくなければテレビじゃない」をキャッチフレーズにフジの黄金時代に関わった。「オレたちひょうきん族」「笑っていいとも!」がヒットし、フジは、82年から12年連続で視聴率三冠王を達成している。83年に取締役、春雄氏急死後の88年に社長になり、92年には創業家の宏明氏が会社を追われる「クーデター」に関与したともされる。05年にライブドアによるニッポン放送買収も阻止し、17年に会長職を退いてからは、現在まで取締役相談役などを続けている。

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