ラーメン店倒産が最多 二大スープ味「醤油」「とんこつ」が半数以上も...「横浜家系」「二郎系」「つけ麺」が少ない理由

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「家系」と並ぶ2大勢力「二郎系」の倒産も少ない

――倒産したラーメン店は、「醤油」と「とんこつ」の二大人気スープ味が半数以上を占め、「味噌」も1割以上とありますが、たとえば、「醤油」(東日本)、「とんこつ」(九州方面)、「味噌」(北海道方面)といったように、味と地域には関係はないのでしょか。

担当者 味と地域に明確な相関は見られません。「とんこつ」味の博多ラーメン、「醤油」味の喜多方ラーメンなど、いわゆるご当地ラーメンはありますが、地域的には店舗の多い都市部で倒産が多くなっています。

東京で博多ラーメンを展開するパターン、大阪で味噌ラーメンなどを出店するパターンなど、さまざまです。倒産は新規参入が多く、競争が厳しい都市部に多い傾向が強いです。

――また、独特の味が強みの横浜「家系」と「つけ麺」の倒産が少ないという点が興味深いです。それぞれこだわりの味、ファンを持っているからと思われますが、「家系」と並ぶ2大勢力の「二郎系」の倒産も少ないのでしょうか。

担当者 二郎系の倒産が特に目立つということはありません。ただ、倒産集計に入ってこない小規模な倒産や、個人店の廃業などを含めると実態としては増えていると思います。

二郎系に限らずですが、他店と差別化され、固定ファンがいるラーメン店は、経営が安定しやすいのだと思います。

――仙台で人気の「だし廊」(DASHIRO)を経営していたブロスアップが倒産したとは驚きです。私自身、仙台に出張した折に食べたことがあり、行列を作ったほどの人気店でした。なぜ、あれほど美味しくて、いろいろなメニューがあり、内装にもこだわりがあった店が倒産したのでしょうか。また、同様に人気店が倒産するケースはありますか。

担当者 ブロスアップは、コロナ禍での積極的な設備投資が負担となっていました。そこに原材料価格の高騰がとどめを刺したと考えています。なお、同社は、スポンサーの支援により、別会社で営業を継続しています。

また、人気店の例では東京のラーメン店経営のA社は、コロナ禍の影響に加え、最近は原材料高などのコスト負担が重荷となり、経営が悪化して事業継続を断念しています。
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