ビジネス動画メディア「ReHacQ(リハック)」で2025年1月28日に配信された東京都千代田区長選(1月26日告示、2月2日投開票)の候補者による討論会で、出演した「政治団体Q」代表の黒川敦彦氏が、無所属・佐藤沙織里氏に暴言を吐く場面があった。佐藤氏は放送終了後にXで、「即退場にさせなかったリハックも信用が落ちました」と言及した。
黒川氏は政治団体「つばさの党」の代表でもある。24年4月の衆院東京15区の補欠選挙で、他陣営の選挙活動を妨害した疑いで公職選挙法違反の罪(選挙の自由妨害)で5月に逮捕され、起訴。12月に保釈されている。
「退場とかないんですか?」尋ねるも退場なしで進行
番組に出演したのは、佐藤氏、黒川氏、無所属・浜森香織氏、「お金をみんなへシン独立党」の新藤伸夫氏の4人。黒川氏は、佐藤氏に対し、「詐欺まがいの投資をやっている」会社の役員をやっているとして、「そんな人間が区民を幸せにできるんですか?」と問い詰めた。
司会の映像ディレクター・高橋弘樹氏は黒川氏に、その会社について「詐欺かどうかは法的には認定されていない」として、誤解を招くような表現はしないよう呼びかけた。佐藤氏も、自身は公認会計士であり「監査等委員」という取締役ではあるが、実態は監査をしており「業務執行の権限は一切ありません」と説明した。
しかし、黒川氏はその後も強い口調で佐藤氏への批判を続け、「お前ばかか?」などと発言したほか、手を叩き大きな音を出す、隣に座っていた佐藤氏に手を触れるなどした。
佐藤氏は「退場とかないんですか?」と尋ねるも、高橋氏は「言論が最大限評価されるべきだと思っている」としたうえで、一事業者に対する根拠のない批判は控えるよう呼びかけ、議題を変えるに留めた。その後、高橋氏は黒川氏へ、威嚇的な言動を辞めるよう注意した。