社員関与の「事実」はっきりせず、第三者委に委ねられる
とはいえ、フジテレビの社員がトラブルに関与した「事実」というのは、この説明だけでは判然としない。当初は、社員が誘ってドタキャンし、女性を中居さんと2人きりにさせたという確信犯的なストーリーだったが、訂正では、当日の関与がはっきりしないからだ。
文春の「修正」が明らかになると、ネット上では、記事への批判が相次いだ。「全く意味合いが変わってくる」「謝ればすむ問題では無い」との声が上がり、スポンサー企業が続々とCMを差し替え、港浩一社長らが辞任する事態になっているだけに、「フジテレビは文春への提訴も真剣に検討すべき」とする意見まで出た。
訂正などを文春に迫った橋下氏は1月28日、「今度は文春経営陣が、時間無制限・参加者無制限の記者会見を開く番か」と自らのXで皮肉った。報道によると、フジテレビの清水賢治新社長は29日、文春の訂正について取材に対し「なぜ昨日だったのか」「会見にいらした記者さんがそこまでの時間を使わなくても済んだ」などと苦言を呈した。
フジテレビ社員の関与について、文春は、電子版では1月7日付記事で初めて修正を行い、女性は中居さんに誘われたなどと知人の話を紹介した。その中で、中居さんは、社員を含めた大人数の食事会だとし、直前になって2人だけだと伝えたが、女性は、力関係からドタキャンができなかったとした。
社員の関与があった可能性はゼロではないが、これだけでは、関与が「事実」かは、やはりはっきりしない。一方、女性は、社員に対しても怒っていると文春は報じており、真相解明は、フジテレビが設置する第三者委員会に委ねられることになりそうだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)