中国人の春節旅行先、日本が一番人気 落とすお金も国別でトップ

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東京、大阪、京都が人気という当たり前の結果

   では、中華圏旅行者は今年の春節でどこに向かうのか。すでにさまざまな調査結果が出ているので一部を紹介したい。 インバウンドビジネスメディア「訪日ラボ」を運営するmovが発表した中華圏旅行者の『インバウンド人気観光地ランキング』は1位が白川郷(岐阜県)、2位清水寺(京都府)、3位東京ドーム(東京都)だった。

   これは、Googleマップから公開されている口コミを調査リソースにしたとのことで、中国人はGoogleを使う習慣がないため、実際は台湾と香港人旅行者による人気ランキングと考えた方がいい。

   白川郷はコロナ禍前からリピーターを中心に人気が高く、2位、3位も定番の旅行先だ。4位以下も白川郷を除くと大都市圏の著名スポットが並んでおり、人気ランキングだと定番スポットが上位に来ることが分かる。

   オプショナルツアー予約サイトを運営する株式会社KKDAY JAPANも、予約データを基に2024年の春節休暇で日本を訪れる外国人旅行者の人気都道府県ランキングを発表した。結果は1位東京、2位大阪、3位京都、4位北海道、5位沖縄で、こちらも意外性はない。

   KKDAY JAPANは同時に「人気上昇」体験先ランキングも発表しており、そちらはトップが山形、2位が仙台だった。

   「2025年の春節は山形が人気」「雪体験に注目」というテレビニュースも目に入ったが、KKDAY JAPANの調査に基づいて取材したのだろう。

   確かに前年比で上昇幅が大きいのだろうが、数でいうと東京、大阪、京都、北海道、沖縄が圧倒的主流であるのはコロナ禍前から変わらない。それでは話題性がイマイチなので、「今年のトレンド」を何かひねり出さないといけないという事情もありそうだ。

   中国人が利用するモバイル決済「アリペイ プラス」の運営会社にも、利用動向から見える旅行者の傾向を聞いた。

   2024年の消費額では東京と大阪が67%を占めているが、その比率は2023年からやや減少し、北海道、福岡、沖縄が著しく伸びたという。また、「体験消費」の伸びが大きく、アニメイトやゲームセンターの利用が増えているとのことだった。

   旅行先の分散、地方都市の人気拡大は、路線の増加とも大きく関係している。2024年12月は福岡―西安線、静岡―香港線が新規就航し、香港―仙台線が13年ぶりに復活した。今年1月以降も、日本の地方空港と中国、香港、台湾を結ぶ路線が拡充する。就航都市の増加が、中華圏旅行者の行動範囲の拡大や行動の多様化につながっている面もある。

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