日本に落とすお金、中国人がトップ
中国人旅行者が急激に回復したのは、2024年4月以降だ。花見シーズンと空前の円安が重なり、筆者の体感でも「知り合いの中国人がものすごい勢いで日本に来ている」という感覚があった。
JNTOの統計では、2024年の訪日中国人旅行者は689万1200人。2019年の72.8%にとどまるが、韓国の881万7800人に次いで、国・地域別で2位に浮上した。ちなみに台湾人は604万4400人、(2019年比23.6%増)、香港は268万3500人(同17.1%増)で、中国、香港、台湾だけで訪日外国人旅行者の42.6%を占める。
日本に落とすお金になると、中国人の存在感はさらに際立つ。
観光庁によると、訪日外国人旅行消費額は8兆1395億円。その21.3%をトップの中国が占め、2位以下は台湾、韓国、米国、香港と続く。
つまり訪日外国人の数としては韓国人が最多だが、消費額としては中国、台湾がツートップ。中国系越境決済アプリ企業の幹部は、「香港人も高額消費の傾向があり、1人あたりの消費額が多い」と説明した。春節商戦に期待が高まるわけだ。