就活生向けにSNSでアピールする企業が増えているが、大学生はしっかりSNSから透ける企業の裏側を見ている。
就職情報サイトのマイナビ(東京都千代田区)が2024年1月20日に発表した「マイナビ2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(12月)」によると、「癖(くせ)の強い朝礼」とか「TikTokで新入社員が踊る様子」などは、入社後の自分の姿を予想させてNGものだという。
イマドキ就活生は、企業のSNSのどこをチェックしているのか。調査をまとめたマイナビの服部幸佑さんに聞いた。
就活生は、企業のSNSにリアルな職場風景を求めている
マイナビの調査(2025年12月20日~31日)は、2026年卒業予定の全国の大学生、大学院生1131人が対象。
社会人になった際にどのような服装で働くのが理想かを聞くと、「オフィスカジュアル」が49.1%となった。Tシャツ・スニーカーなどのカジュアルな服装(19.7%)と含めると、約7割がカジュアル派だ【図表1】。
また、服装が企業の入社意欲に影響すると思う学生が36.9%となり、昨年(2024年)の31.5%より5.4ポイント増えた【図表2】。
どんな服装で働いているかは、企業が就活生向けに発信するSNSで一目瞭然だ。企業から発信してほしい情報を自由回答で聞くと、「1日のスケジュールや社員の方々の雰囲気」「会社の雰囲気がわかる動画」「営業職のリアル」「嘘偽りのない仕事風景」などシビアな要求が相次ぐ【図表3】。
SNSの利用に長けている学生は、企業文化や実際の働き方、福利厚生など企業の最新情報を取得でき、理解を深めることができるコンテンツを求めているのだ。
一方、企業が発信するとマイナスなイメージをもつものは、「TikTokで新入社員が踊っている」「ダンスしている様子やふざけた動画。入社後にやらされるのかと思う」「癖(くせ)の強い朝礼の様子」「上司が偉そうな様子や、上下関係がはっきりしている様子」「集まれ!みたいなもの」などの意見が挙がった【図表4】。
こうしたSNSから学生は、入社後の自分の姿をイメージしてしまうようだ。