トヨタ自動車、日産自動車、スズキなど自動車メーカー5社とタカラトミーがミニカー「トミカ」の誕生55周年を記念し、トヨタGRスープラ、日産フェアレディZ、スズキジムニーなどの特製トミカを今春から発売することになった。いずれも自動車メーカーで実車を担当するデザイナーが特製トミカを手掛ける。
55年の同級生のコラボ
スズキジムニーはトミカと同じ1970年のデビューで、「ともに55年を歩んだ同級生」としてコラボすることになった。
タカラトミーが「自動車メーカーコラボプロジェクト」と呼ぶこの企画に、スズキから参加したのは、同社商品企画本部四輪デザイン部エクステリア課のデザイナー、伊藤仁美さんだ。
伊藤さんは2015年にスズキに入社。普段はスズキでジムニーなどのエクステリアデザインを担当している。愛車もジムニーで「JA11型ジムニーに10年乗り続けている」という。
自ら手掛けた特製トミカのデザインについて、伊藤さんは「スズキのSマーク、トミカのロゴマーク、トミカ55周年ロゴに加え、歴代ジムニーをオマージュしたグラフィックなど、細部までこだわりを詰め込んだデザインにした」という。
スズキジムニーは1970年、軽自動車唯一の4輪駆動車(4WD)としてデビュー。当時、オフロード4WDの代名詞だった三菱ジープの小型(ミニ)版というイメージから、「ジムニー」と名付けられた。
デビュー当時のジムニーは排気量360ccだったが、軽量コンパクトなボディーを生かし、悪路走破性や登坂力は先輩格の三菱ジープを凌駕するほどだった。泥濘地では車体重量が重いジープがぬかるみにはまり、深く沈み込むのに対して、軽量なジムニーはぬかるみをものともせず、果敢に走り抜けることができた。