1歳の子を育てながらの転職活動、うまくいく? 転職の専門家が解説...新たな出会いの絶好の機会

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   育児・介護・趣味の活動などと仕事を両立させ、「理想のワークライフバランスを実現したい」と考えて転職を検討する人が増えています。

   前回は、小学校低学年の子どもを育てながら、契約社員から正社員への転職を果たした女性の事例を紹介しました。

   今回は、ワークライフバランスを重視した働き方を目指す人の転職活動のポイントについて、リクルートエージェントでキャリアアドバイザーをつとめる松原大悟が解説します。育休からの復職直前に転職した女性の事例も参考にしてください。

  • 子育てしながらの転職活動の実態は
    子育てしながらの転職活動の実態は
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転職活動で欠かせないのは、「強み」「価値観」の棚卸し

   前回(育児しながら正社員への転職はムリですか? 転職の専門家が解説...柔軟な働き方ができる今、チャンスは多い)は、小学校低学年の子どもを育てているシングルマザー・Aさん(30代)が、勤務時間に制約がありながらも契約社員から正社員への転職を果たした事例を紹介しました。あらためて、Aさんが希望の転職に至ったポイントをまとめてみましょう。

●これまで仕事で頑張ってきたこと、身に付けたスキルを「棚卸し」し、面接で伝えた
●資格の勉強をしてきたエピソードを交え、向上心をアピールした
●転職理由・志望動機を整理して言語化し、面接の場で話せるように練習した
●企業研究をしっかり行い意欲を伝えた

   私が感じたAさんのすごみは、仕事・家事・子育てと転職活動を並行して頑張りきったこと。子どもが寝たあとに企業研究をしたり、仕事や家事のない早朝の時間を確保し何度も面接のシミュレーションをしたりしていました。面接当日も直前まで、その会社の近くのカフェで練習をしていたそうです。

   昨今、人材採用競争が激しくなっています。企業は求職者に魅力を感じてもらえるように、働きやすい制度・仕組み・環境作りに取り組んでいます。

   しかし、それだけを目当てに応募し、「リモートワークができるのでこの会社を志望した」と話すだけの人よりも、「この会社で経験・スキルを生かし、さらに成長したい」という意欲がある人を迎えたいと考えています。

   そこで、これまでの経験から自身の「強み」を明確化し、その強みを生かして応募企業にどのように貢献できるかをしっかり伝えることが大切です。

   もっとも、必ずしも専門性が高いことだけがアピールポイントになるわけではありません。

   「仕事において日々どのような工夫していたか」「壁にぶつかったときにどのように乗り越えたか」といった経験は、どのような業種・職種でも評価されるものです。そうして身に付けたスキルは「ポータブルスキル(業種・職種問わず持ち運びできるスキル)」と呼ばれます。

   このポータブルスキルは仕事に限らず、家事・育児の場面でも培われており、ビジネスシーンでも活用できます。以下を参考にしてみてください。

   また、選考にのぞむにあたっては、強みとする経験・スキルを整理するほか、「私は仕事において何を大切にしたいのか」という価値観を見つめ直し、言語化しておくことをおススメめします。

   仮に、経験・スキルが高く評価され、希望の働き方がかなったとしても、価値観にギャップがある企業では長く働き続けるのは難しいかもしれません。

   企業が掲げる「理念」「ミッション・ビジョン・バリュー」「パーパス(企業の存在意義)」といったものに共感できるかどうか......という視点で企業を検討してみるという選択肢もあります。企業側も、選考において「価値観の一致」を重視するケースは少なくないのです。

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