光回線サービス「乗り換えたい」が3割 どこが人気?選ぶ際の注意点は?担当者に聞いた

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   あなたは自宅の光回線サービス、何を利用していますか。

   デジタル市場専門の調査会社「MMD研究所」(運営元はMMDLabo、東京都港区)が2025年1月15日に発表した「2024年光回線の利用実態調査」によると、光回線契約者の3割が乗り換えを検討している。

   乗り換え先ではどこが人気なのか、また、選ぶ際の注意点は何か? 調査担当者に聞いた。

  • 光回線でインターネットとつながる(写真はイメージ)
    光回線でインターネットとつながる(写真はイメージ)
  • (図表1)現在利用している光回線サービスの1か月の支払い額(MMD研究所の作成)
    (図表1)現在利用している光回線サービスの1か月の支払い額(MMD研究所の作成)
  • (図表2)光回線サービスを乗り換えたいか(MMD研究所の作成)
    (図表2)光回線サービスを乗り換えたいか(MMD研究所の作成)
  • (図表3)乗り換え先として検討している光回線サービス(MMD研究所の作成)
    (図表3)乗り換え先として検討している光回線サービス(MMD研究所の作成)
  • 光回線でインターネットとつながる(写真はイメージ)
  • (図表1)現在利用している光回線サービスの1か月の支払い額(MMD研究所の作成)
  • (図表2)光回線サービスを乗り換えたいか(MMD研究所の作成)
  • (図表3)乗り換え先として検討している光回線サービス(MMD研究所の作成)

乗り換え先の人気上位、「NURO 光」「楽天ひかり」「フレッツ光」

   MMD研究所の調査(2024年12月6日~10日)は、18歳~69歳の男女5万人が対象だ。

   今回の調査以前に、MMD研究所が光回線の利用者に現在どのサービスを利用しているかを聞いた結果では、「ドコモ光」(NTT東日本/西日本提供)が最も多く、次いで「SoftBank 光」(ソフトバンク提供)、「フレッツ光」(NTT東日本/西日本提供)、「auひかり」(KDDI提供)、「eo光」(関西電力提供)の順となった(2025年1月8日付調査)。

   また、現在利用しているサービスの1か月の支払い額を聞くと、「5000円~5999円」が最も多く、次いで「4000円~4999円」「6000円~6999円」が10.5%となった【図表1】。「わからない」を除いて、全体の約半数が4000円~6000円台の範囲だ。

   光回線を契約している人に、今後の乗り換える意思があるかを聞くと、約3割(33.1%)が「検討している」と答えた【図表2】。

   その具体的な乗り換え先のサービスを聞くと(複数回答可)、「NURO 光」が最も多く、次いで「楽天ひかり」(NTTの光回線を使用)「フレッツ光」「ドコモ光」が約2割弱台で並んだ【図表3】。

節約意識から支払額を抑えたい人が増加

   J‐CASTニュースBiz編集部は、MMD研究所の調査担当者に話を聞いた。

――光回線の乗り換えを検討している人が約3割ですが、担当者としてこの数字を予想より多いでしょうか、少ないでしょうか。

担当者 2024年6月に調査した時は、乗り換え意向は18.7%でした。その時の質問の条件が異なるため、純粋な比較はできませんが、乗り換え意向は高い傾向にあります。物価高の影響からも光回線の固定費の節約を考えている人も多くいると考えられます。

――そもそもですが、乗り換えたい理由には何があるのでしょうか。やはり支払に額を安くしたいのでしょうか。あるいは、光回線によっては戸建てならOKだが、マンションは難しいといった事情もあると聞きましが、そういった通信条件、あるいはエリアの問題もあるのでしょうか。

担当者 光回線5サービス(ドコモ光、auひかり、SoftBank 光、楽天ひかり、NURO 光)を利用しているユーザーに切り替え理由を聞いています。上位には「固定費を削減したい」「通信環境を改善したい」「他のインターネット回線のキャンペーンがお得だから」などが並びました。

住まいの条件やエリアで利用できるインターネット回線が絞られる点よりも、乗り換え理由の大きな要因には、節約意識から固定費を抑えたい人が増えていることが考えられます。

「NURO 光」は通信速度、「楽天ひかり」はお得感、「フレッツ光」は全国利用

――乗り換え先として検討しているサービスの上位は、「NURO光」「楽天ひかり」「フレッツ光」「ドコモ光」が上がっています。それぞれどんな特長、メリットがあって乗り換えたいと思う人が多いのでしょうか。

担当者 NURO 光は、独自回線で通信速度の安定性が高く、高速、大容量の通信が魅力のひとつです。月額料金にプロバイダー料金が含まれ、初期費用もランニングコストも安く、コストパフォーマンスが高い点が挙げられます。

楽天ひかりは、楽天モバイルとセットで使うことによって、楽天市場での買い物がポイント7倍になることが利用者にとって大きな魅力です。また、「楽天ひかりを初めて申し込み&楽天モバイル利用で6か月0円」も魅力のひとつです。

フレッツ光は、NTTが提供する回線を使用しており、全国で利用可能です。他サービスよりもプロバイダーの種類が豊富な点も特長です。

ドコモ光は、全国対応でドコモの携帯電話とのセット割引と、dポイントがたまることが利用者にとって大きな魅力です。また、通信キャリアの中では選べるプロバイダーの種類が最も多いことも特長です。

価格重視にはおススメの「光コラボ」の注意点

――これから乗り換えたい人に、サービスのどういう点に着目すればよいかアドバイスをお願いします。

担当者 開通までに時間がかかることや工事費用が高い場合があるほか、契約期間の縛りがあるので、契約期間や更新時期も含めしっかりと特長を理解し自身のライフスタイルと合っているものを選ぶことが重要になります。

また、光コラボのサービスには注意が必要です。光コラボとは、NTTが提供するフレッツ光の回線を各プロバイダー事業者が借り受けて展開するサービスで、各事業者が自社のオプションを組み合わせたり、特典・キャンペーンをつけて販売したりするため、価格を重視する人にはおススメと言われます。

しかし、同じ回線を他の利用者と共有するため、混雑しやすく、速度低下につながることが挙げられます。

――今回の調査で特に強調しておきたいことがありますか。

担当者 調査から、光回線の乗り換え需要が増えてきていることがわかりました。また近年、オンラインゲームや高画質の動画視聴、オンライン会議の需要が増えたことにより、「超高速インターネット」と言われる10Gbps(10ギガビーピーエス)の需要が高まっているのではないでしょうか。

その点も踏まえて今後も光回線サービスそれぞれの動向に関しても注目していきたいです。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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