高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 中居正広問題で「おまゆう」露呈したフジテレビ なぜ記者会見は失敗したのか

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総務省からの天下り問題も信頼回復の重荷に

   フジグループには総務省出身者の天下りが多いように思える。それはフジグループが脛に傷を持っているからだろう。フジテレビには、外資規制がかかっている。外資規制は議決権の外資比率が20%以上の事業者は認定を受けられず、違反すれば総務相は認定を取り消さなければならない。14年にフジテレビは外資規制違反があったが、21年にその事実が発覚するまで伏せられていた。外資規制違反は直ちに解消されたが、総務省の温情措置の結果である。このため、フジテレビはもともと監督官庁の総務省に弱い上に、さらに弱い立場になっていたわけだ。

   ここで総務省がフジグループに対して断固たる対応ができなければ、天下り問題はさらにフジグループの信頼回復の重荷になるだろう。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。

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