元兵庫県議・竹内英明さんをめぐるX投稿が波紋を広げていた「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が2025年1月20日、YouTube動画を通じて謝罪と訂正を行った。
兵庫県警は任意での事情聴取や逮捕の予定を否定
竹内さんは兵庫県議会の会派「ひょうご県民連合」に所属し、24年にパワハラ疑惑が内部告発され、波紋を広げていた斎藤元彦兵庫県知事をめぐる県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員を務めていた。
24年11月に行われた知事選では、竹内さは斉藤知事に関する問題を厳しく追及していたことなどを理由として、インターネット上で誹謗中傷を受けたとして、投開票後、県議を辞職した。
この知事選で立花氏は斎藤氏を応援する目的で立候補し、街頭演説やネット上で竹内氏をはじめとする委員に関する情報などを発信していた。
報道によると、竹内さんは25年1月18日夜に自宅から病院に搬送され、死亡が確認された。遺書などは見つかっていないものの、自殺とみられている。
立花氏は竹内さんの死去をめぐり、Xに「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました」などと投稿したほか、自身のYouTubeチャンネルでも同様の主張を行っていた。20日までに投稿は削除されている。
立花氏の主張をめぐっては、産経新聞が19日、「立花孝志氏『逮捕が怖くて命絶った』と投稿も兵庫県警は完全否定」と報じた。県警の村井紀之本部長も20日の県議会警察常任委員会の答弁で、任意での事情聴取や逮捕の予定を否定した。
「訴状完成しました! 明日東京地裁に提出します!」
立花氏は20日、「兵庫県警御免なさい。竹内元県議のタイホは私の間違いでした。日本テレビの取材をうけました。ノーカットでお送りします」と題した動画を公開し、一連の発言をめぐる謝罪と訂正を行った。
動画では「竹内元県議会議員がですね、おそらく自殺だと言われていますが。自殺した理由が、警察の逮捕が近づいていて、それを苦に自ら命を立ったということについては間違いでございました。これについては訂正させていただきます。そして謝罪をさせていただきます。大変失礼いたしました」として、頭を下げた。
竹内さんをめぐる主張については謝罪と訂正を行った立花氏だが、引き続き訴訟は起こしていく構えだ。
同日、Xでも「私に対する名誉毀損になる」と主張していた東京新聞・望月衣塑子記者によるX投稿について、「東京新聞 望月衣塑子氏を提訴【裁判】します! 訴状完成しました! 明日東京地裁に提出します!」と題した動画を公開した。
立花氏は「僕は間違った報道、情報出したことは反省してます。それは申し訳ないと思ってます。ただ1月18日までに僕は竹内さんに関して『立花孝志の言動がまた1つの悲劇を生んだ』と言われるほど、僕は竹内さんのこと責めてましたかね」と述べた。
「批判を受けて自殺する政治家は今すぐ辞職した方が良いです。竹内元県議の死を無駄にしない為にも。竹内県議のご冥福をお祈りいたします」との動画では、今後もこのようなスタンスを続けるとした。
「僕はこれからもですね、おかしいと思ったことおかしいって指摘するし。このように間違った時には『ごめんなさい』って(謝る)」
立花氏は「批判の対象になる人」を「税金で仕事をしてる人」やYouTuber、「テレビとかラジオで公共の電波を使ってたり、記者クラブで記事を書いてる」人などと説明し、お互いに批判をしていくことで「健全な社会が生まれる」と主張している。