第二新卒の若手社会人は「年度末転職」を目指せ 「新卒社員と一緒に研修できるので好都合」人事担当者

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   少子化による新卒採用の激化で、卒業後3年未満の「第二新卒」に注目が集まっている。

   ある調査によると、2024年に第二新卒採用を行った企業は52.6%にのぼり、実施理由には「新卒人材が充足できない」(53.4%)と「中途即戦力人材が充足できない」(45.4%)が上位に並んだ。

   そんな引く手あまたの「第二新卒」だが、入ったばかりの会社に慣れない中で、いつ転職活動をすればよいのか悩むこともあるだろう。ある企業担当者は「年度内に転職活動を行って、新年度から新しい会社で働くことを目指してはどうか?」と提案する。

  • 「年度末転職」が注目される理由とは
    「年度末転職」が注目される理由とは
  • 第二新卒の人材に対するイメージ(マイナビより)
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  • 第二新卒人材のイメージの理由(マイナビより)
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  • 「年度末転職」が注目される理由とは
  • 第二新卒の人材に対するイメージ(マイナビより)
  • 第二新卒人材のイメージの理由(マイナビより)

採用目標が未達の担当者は慌てている

   第二新卒の動向をまとめたのは、2025年1月16日に発表された「マイナビ 企業人材ニーズ調査(2024年版)」だ。

   企業の採用担当者2117人から回答を得た調査結果によると、第二新卒に「よいイメージ」を持っている回答者は16.2%、「どちらかと言えばよいイメージ」が58.5%で、合わせて74.7%が肯定的な評価をしている。

   肯定的な理由としては、第二新卒は「やる気がある」「適応しやすい」「将来を見据えた人材の確保ができる」などのコメントがあげられた。一方で「長続きしないイメージ」「経験不足」などの否定的な意見も見られた。

   今後は第二新卒を「積極的に採用する予定」が33.7%、「積極的ではないが採用する予定」が47.2%となり、合計80.9%が採用意向を示している。従業員規模別に見ると「1000人以上」の企業では採用予定が87.9%と高く、大規模企業での需要が顕著であることが明らかになっている。

   都内IT企業で採用担当を務めるAさんは、若手社会人が転職エージェントへの登録や求人広告への応募などの転職活動を始めるとすれば、1月の後半がタイムリミットになると見ている。

「年末年始に一時ストップした中途採用活動は、1月後半から再開されます。2月には求人数が増加しますし、4月入社となれば若手社会人は新卒入社といっしょに手厚い研修を受けさせることができるので、会社にとっても好都合です。いまの会社を辞めたい人にとって、今年の第二新卒採用は年度末がチャンスになるかもしれません」

   なぜ年度末に採用活動を強化する企業があるのか。Aさんは3つの理由をあげる。1つ目は、年度の採用目標が未達のためだ。

「新卒採用の激化を背景に、内定辞退などによって予定の人数を確保できないと、採用担当は評価に関わります。年度の採用目標が未達の担当者は慌てているので、もしその穴を若手の第二新卒の採用で埋めることができれば、新卒に匹敵する評価を受けられます」
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