食品用トレイや衣類の繊維にも生まれ変わる!
ブラスチックごみは再資源化できる。選別して異物を取り除き、粉砕・洗浄・乾燥して「フレーク」という原料にする。このフレークを溶かして均一の粒状にしたものは「ペレット」と呼ばれ、いろいろな製品に加工できる。
では、こうした再生PET樹脂はどんな用途に使われているのだろう。年次報告書によると、もっとも多いのが「ペットボトル」への再生だ。そのほかに食品用トレイなど「シート」、衣類など「繊維」にも活用されている。
清涼飲料業界は「ボトルtoボトル(B to B)」という運動を進めている。使用済みペットボトルからペットボトルを再生することで、資源が何度も循環する「水平リサイクル」になる。石油由来の原料から新たにボトルを製造するより、地球温暖化に影響する二酸化炭素の排出量を低く抑える効果があるといわれている。
「2030年ボトルtoボトル比率50%宣言」を一般社団法人「全国清涼飲料連合会」がかかげたのは2021年4月だ。国内販売量に対し、水平リサイクルである「ボトルtoボトル」の比率は当時20%そこそこだった。これを2030年までに50%に引き上げる。実現すれば、販売されたペットボトルの2本に1本の割合で「戻ってくる」ことになる。