「会期後は、もとあった場所に戻る」「『万博石』みたいな感じに」
竹村氏は、輸送時に石を傷つけない工夫にも言及しながら「会期後は、もとあった場所に戻る」と説明。木津川市に戻った後は「『万博石』みたいな感じになっていく」と予想している。
残念石活用をめぐる批判が相次いだのは24年1~2月ごろ。開幕が近づき、理解は進んだのか。竹村氏は、批判が相次いだ背景には、残念石をめぐる歴史的経緯が理解されていないことがあるとみている。
「当時は『残念石』というワードが世界に広まっていない状態で、残念石が『切り出されたその場所にあるから価値がある』ということを考えていらっしゃる方がいた。この石は特殊で、何回もすでに動かされているので、原位置とセットではないという経緯がある」
こういった「複雑な経緯」は考古学者全員が把握しているわけではなかったとして、
「そういった事実ベースで皆さんが現状を知っていただいて、かつ、この建築が『なんかめちゃくちゃ変なこと』をしようとしているわけではないということも、同時に知っていただけたと感じている。これから会期を踏まえてじょじょに専門家の方々とお話し、トークイベントなどもしていければ、皆さんの理解も深まっていくのでは」
などと説明。開幕が近づくにつれて理解が進んでいるとの見方を示した。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)