アウトドアウエアなどを扱う店で利用客が試着後、元通りに戻さないことが多く、特に休日明けは売り場が乱れているという。2025年1月15日付の朝日新聞に掲載されたアルバイトをする大学生からの投書だ。試着室でのトラブルは、店にとっては大きな悩みだという。
お客さんにはちゃんと品物を見ていただきたい。しかし、文句を言いたくなるような試着にまつわるトラブルが少なくないという。
売り物にならなくなること
スタイリストの吉崎洋介さんが投稿メディア「note」に書いている。店の側から見ると最も悩ましいトラブルの項目が試着に関することだという。
まず、勝手に試着するお客さん。汚してしわになる、伸ばして売り物にならなくなることもある。靴のかかとをつぶす、しわをつけるなどもある。
店の方にも課題があるという。店に商品があふれている。客から見ると、その中から好みの商品を選ぶのは大変手間である。多くの品から選ぶのだから、試着が重要な品定めとなる。返品を認めない商品もあり、サイズは試着して確認する必要がある。
しかし、その試着にはマナーが必要だ。
三菱地所・サイモン(東京都千代田区)が運営するプレミアム・アウトレットのウェブサイトでは、試着時のマナーを紹介している。
まず、店員に声をかけてから試着すること。試着室へ持ち込めるアイテム数を制限するなど独自のルールを設けている店もある。店員に声をかけておけば、トラブルも防げて安心して試着ができる。
商品に汗が付着しないよう、インナーや靴下を着用して試着するのも大切だ。また、「商品を丁寧に扱う」「試着後は店員にお礼を伝える」といったポイントも紹介されている。
試着室には1人で入ろう
試着室を利用する人数にも注意をしたい。24年11月26日付のウェブメディア「KOREA WAVE」によると、韓国の自営業者向けオンラインコミュニティで男女が2人そろって試着室に入ろうとしたため、店主が制止したとの迷惑行為が投稿されている。
「夫婦やカップルで試着室に入りっぱなし。なかなか出てこない。声をかけにくいし」とこれが迷惑行為として挙げられている。恋人や同伴者の試着した姿を確かめたい気持ちを抑えて、試着室には1人で入るのがマナーである。
(リサーチ班 大山雄也)