プロ野球ソフトバンクの前監督で野球解説者の藤本博史氏(61)が、2025年1月10日に公開された元広島・高橋慶彦氏(67)のユーチューブ動画に出演し、甲斐拓也捕手(32)がフリーエージェント(FA)でソフトバンクから巨人に移籍した「真相」に言及した。
「甲斐は当然ソフトバンクに残りたかったと思う」
甲斐は昨オフ、ソフトバンクからFA権を行使。宣言残留を認めるソフトバンクと巨人の争奪戦の末、巨人に移籍した。スポーツ紙の報道によると、巨人は5年以上の大型複数年契約を用意したという。
育成から支配下を勝ち取り、正捕手としてチームを支えてきた甲斐のFA移籍は、インターネット上で大きな話題となった。巨人は24年シーズン、大城卓三(31)、小林誠司(35)、岸田行倫(28)らが併用で起用されたこともあり、甲斐の起用法にも注目されている。
22年シーズンから2年間、ソフトバンクの監督を務めた藤本氏。監督して甲斐の指導に当たり、人柄をよく知るだけに、今回のFA移籍に関して「甲斐は当然ソフトバンクに残りたかったと思う」と切り出し、次のように続けた。
「ソフトバンクも残ってもらいたかったと思う。ただ、ソフトバンクは甲斐をレギュラーとしてずっと先を考えたら、『将来キャッチャーはどうするんだ?』となってしまう。そのへんを考えてのことだと思う。当然、世代交代がある。甲斐が衰えたわけではない。まだまだレギュラーでできるが、会社組織とすれば当然、徐々に若いのを経験させていかなくてならない」
正捕手の移籍で25年シーズンは戦力ダウンが予想される中、藤本氏はソフトバンクが多くの捕手を抱えていることを指摘し、若手、ベテランが甲斐の穴を埋めると分析した。