豪メディア「FOX SPORTS」(ウェブ版)は2025年1月14日、プロボクシングのWBO・IBF世界スーパーバンタム級1位サム・グッドマン(オーストラリア、26)の特集記事を公開し、今後の展望に言及した。
井上戦は5月下旬から6月上旬を目標
グッドマンは当初、24年12月に指名挑戦者として4団体統一王者・井上尚弥(大橋、31)と対戦する予定だった。ところが練習中に左目上をカットして試合が延期。1月24日に変更されるも、再度、練習中に左目上を負傷したため、井上戦をキャンセルした。
このような状況の中、1月24日の世界タイトル戦は中止することなく、グッドマンの代役としてWBO同級11位キム・イェジョン(韓国、32)が出場する。
「FOX SPORTS」によると、WBOとIBFの両団体は、グッドマンが保有していた井上への指名挑戦権を維持する予定だという。WBOとIBFの世界ランキングで1位のグッドマンは、井上への指名挑戦権を保持していた。
記事では今後の展望に言及。「IBFとWBOが正式にグッドマンの指名挑戦権を承認すれば、グッドマンは5月下旬から6月上旬を目標に、スーパーバンタム級世界タイトルマッチで復帰することになる」と伝えた。
井上戦の目標時期を「5月下旬から6月上旬」とする一方で、同メディアは冷静に現実と向き合った。
「尚弥はグッドマンに拘る必要はないと思います」
記事では、井上は1月24日のキム戦に勝利した場合、その後は米ラスベガス、サウジアラビアでビッグマッチを予定していると指摘。そして、挑戦者に高額なファイトマネーをもたらす井上を「井上は引く手あまたの男だ」と評し、年内の対戦実現に諦めムードを漂わせた。
グッドマンの「指名挑戦権維持」は、インターネット上で大きな話題となり、Xでは「上位ランカーは迷惑」「尚弥はグッドマンに拘る必要はないと思います」「WBOとIBFはサムグッドマンの指名挑戦権を剥奪すべきだろ」「グッドマンの指名挑戦権は少なくとも半年間は停止 その間にランクが下がることがあれば、そのまま消滅」「今回の2度目の怪我はプロ意識の欠如か対戦から逃げたと思われてもしょうがない」「彼にはもう2度と指名挑戦権与えないで欲しい」などの声が寄せられた。
スポーツ紙などの報道によると、井上は25年に3試合を計画している。キム戦後は、WBC同級1位アラン・ピカソ(メキシコ)、その次は元WBA&IBF同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が有力視され、ここにグッドマンが割り込む余地はなさそうだ。