俳優・横浜流星さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の第1話で、全裸の女郎の遺体がうつ伏せで地面に捨てられているシーンが映し出された。このシーンに対し、さまざまな声がSNSを中心に上がっている。NHKはどう受け止めているのか。見解を聞いた。
所属事務所「『リアリティを追求する挑戦』に対し、最大限の敬意」
今期の大河ドラマは江戸中期。吉原遊郭で育ち、江戸のメディア王として活躍した蔦屋重三郎の生涯を描いたものだ。性描写などの身体的な接触シーンで俳優を支える「インティマシー・コーディネーター」が、大河ドラマで初めて導入されている。
今回話題になったのは、第1話中盤のシーン。着物をはぎ取られた全裸の女郎4人の遺体が映し出されていた。うつ伏せの状態で地面に捨てられており、全体を見渡せる構図では、頭、背中、尻まで映っていた。
4人中3人はアダルトビデオ(AV)事務所・エイトマンに所属する。初回放送後、同事務所は「エイトマン女優3名(現役AV女優)をキャスティングしたNHK制作陣の『リアリティを追求する挑戦』に対し、最大限の敬意を表します」とXに投稿。
だが、このシーンに対し、SNSでは賛否の声が上がった。「本気で吉原のリアルを描くつもりだな」「吉原を描く上での制作側の覚悟を感じる」と前向きに受け止める声が上がる一方、「裸を簡単に見せるのはやめて欲しい」「他の形で悲惨さを伝えることができたのではないか」などの批判も上がった。
出演者「地べたに7時間」→NHK「休憩をはさむなど、対策」
出演者のひとりは、「集英社オンライン」に対して「地べたに7時間ほど伏せていました」と明かしており、撮影環境の問題を指摘する人もいた。
こういった演出の意図はどこにあるのか。NHK広報局は10日、今回の大河ドラマは「時代考証に基づいて、吉原での格差や貧困、女郎の待遇の悪さなどを表現しています」と取材に説明。撮影にあたっては、次のような工夫をしていると説明した。
「性的な場面があるときには、出演者や制作スタッフが安心して作品づくりに取り組むことができるよう、出演者と所属事務所には、事前にインティマシー・コーディネーターとの面談を受けていただくなどしたうえで、撮影の内容や演出表現を総合的に判断し、収録を行っています。
また、撮影にあたっては、出演者に、長時間にわたって継続的に過度な身体的、精神的なご負担をおかけすることのないよう、休憩をはさむなど、対策を講じております」
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— 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」1/5放送開始 (@berabou_nhk) January 6, 2025
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大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」、第1回の見どころをまとめました。物語は始まったばかり。まだ追いつけます???? pic.twitter.com/CGbipa0rv0