打撃不振に苦しんだ阪神・中野拓夢、球団OBが指摘した「落とし穴」...「大きいのを打ちたい気持ちが裏目に」

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「インサイドの球に対して過敏な反応をしている」

    田尾氏は中野と同じ左打ちで、現役時代、3度の最多安打を記録した好打者だった。田尾氏は自身の経験を踏まえ、中野の24年シーズンの打撃を振り返り、不振の要因を分析した。

    「インサイドの球。この球に対して過敏な反応をしている。ボール球でも振りに行く。体の近くにきた球を全部振りに行く。あそこの球をきっちりとらえれば、大きいのが打てる。そういうのが、彼の中に強くあったのかなと。その意識が結局、打率を落とす。そしてフォームを崩す。そういうものにつながったと思う」

    そして、24年シーズンは中野本来の打撃スタイルではなかったと指摘し、今後目指すべきスタイルに言及した。

    「中野選手はそれほどホームラン、ホームランというバッターではない。ホームラン競争ができるバッターではない。何で勝負するかというと、やはりヒット数、打率、出塁率。こういうところで、自分をアピールするべき。その選手が無理やり引っ張りにいった。これがひとつ、大きな落とし穴に入ってしまった要因だと思う」

    阪神は、24年シーズンはリーグ2位に終わり、リーグ連覇を逃した。新監督の藤川球児監督(44)のもと、不振に苦しんだ中野は巻き返すことができるのか。25年シーズンに注目が集まる。

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